しばらく更新できてなくて,久しぶりの更新です.10月以降も数学を教えながら学び直ししたり,好きな日本史の近代史を読んだりしながらも,それをここで書くことをついつい先延ばしして,今日に至っています.
教えている受験生も1月に入って,共通テストまではそこに集中するということで,12月までは東大の過去問を中心に演習を積み重ねてきました.50年ほどの東大の過去問を眺めながら,その時代時代のことが問題を通しても思い出されてくるものです.20年前,30年前の問題とよく似た問題が出されることがあり,出題者の気持ちになって,作問を考えたりするのも面白いものです. テーマ的には,チェビシェフの多項式やフィボナッチ数列などは複数回以上出題されていますが,今の受験生ならどう解答するかとか考えるのも面白いと感じました.フィボナッチ数列などを今の受験生は整数の分野で習うユークリッドの互除法を適応すると,新しい発見もできて,単に過去の解答をなぞるような勉強方法では得られない面白さが発見できます.そういうところに教える側の面白さもあります.ほぼ1年間指導してきたので,その問題や講義録を残しておいたので,参考書ができるほどです.さしずめ東大理系用の参考書になりそうです.共通テストが終わったら,最後の追い込みに入りますが,なんとか合格してくれればと思っています.十分合格圏内には達しているので,期待はしているのですが.
しかし,共通テストの数学の問題分の多さは何とかしてほしいものです.同じ数学の入試問題なのに,共通テストは時間との勝負ですが,2次試験は,時間との勝負という感覚はほとんどありません.私は共通1次世代の前ですが,教師になって,共通一次,センター試験を経験してきましたが,変わらない思いは,「無くしたほうがいい」という思いです.数学だけでも無くしたほうがいいと思います.当時の永井文部大臣が東大を頂点とするような受験体制を打破して,八ヶ岳のようにいろいろな大学が切磋琢磨するような受験体制とか言っていたが,結局は共通1次やセンター試験による細かいランク分けになり,全く当初の目的とは違う状況になっていると思えます.当時以上にランクが細分化されているだけで,ランクが優先して,大学の特徴など二の次というのが今の志望校選択の現状です.生徒の教師も学校も受験制度に振り回されて,昔以上に大学そのものを意識した志望校選択ではなくなっている.