バイク・キャンプ・ツーリング

NERIMA爺、遅咲きバイクで人生救われる

1996年 東北ツーリング 4日目

2024年10月15日 | 1996年 東北ツーリング
8月30日(4日目)
碁石海岸~平泉~須川高原温泉~栗駒・とことん山(4日目)



 朝、5時前には起床。
 旅に出てから、まだ、一度も太陽見ず。この日も曇天。ただ、昨夜は雨が降らなかったのでまだよかった。蚊は多い。
 バイクを洗車して、テントを畳んだりして、6時40分には朝飯抜きでキャンプ場出発。7時10分過ぎ、途中、陸中海岸の高田松原に立ち寄っている。左右に松原が広がっている。マップルには「松原の美しい陸中海岸随一の海水浴場」などと説明がある。

 陸前高田から国道343号(今泉街道)を内陸部に向かい、摺沢からは県道19号を走り、一ノ関市にはいった馬洗淵から、さらに分岐している地方道の206号に入りこむ。午前8時40分には菅原神社を撮影したりする。こんなところに、こんな神社があったのか。なんとなく由緒ありそうな神社で、近くでは鈴虫が鳴いている。

 午前9時過ぎには平泉駅前に到着。タクシーがずらりと並んでいる。観光客待ちだろうか。世界遺産認定はずっとあとのことだ。観光案内看板の前にバイクを停めて、付近の位置関係を確認する。まったくそんな気はなかったが、金色堂でも見てみようかという気分になる。だが参道を歩き始めるや、しゃべるなとか、ガムを噛むなとか標識がうざい──もちろん1人なのでしゃべらないし、ガムなど噛んでない──どうしても見てみたいという気持ちはなかったので、嫌気がさして途中で引き返す。写真も気軽に撮ってはいけないような雰囲気だ。聖域なんだろうが、こういう権威主義的なところは苦手だ。

 平泉からは、県道31号を厳美峡方面へ走る。途中、達谷窟とあったので立ち寄る。平安後期、盗賊どもが住処にしたという洞窟に、坂上田村麻呂が征夷の記念に毘沙門天を祀っているようだ。気軽にビデオを回して、気軽に見学。その後、厳美峡という地名に惹かれて国道342号に出るが、ちょっとバイクを停め、道路の上から見回しただけで通過。宮崎は都城の関之尾の滝のような雰囲気だ。駐車料金がけっこう高い。また、いずれ。

 あとはひたすら国道342号を栗駒山目指して走る。昨日は完璧に雨模様だったが、今のところ、まだ大丈夫のようだ。ただ晴天というにはほど遠い。栗駒山方面は、昨日ほどではないが、黒っぽい雲がかかっている。降り出したら、いつでも引き返すつもりでさらに先に進む。山間部の雨中走行はスリルというより危険だ。数日前の蔵王走行で身に沁みている。

 と、しばらく走行していると、やはり霧模様になってくる。
 ただ、対向車が濡れていないのと、ワイパーが動いていないので、まだ全面的に雨ではないようだ。注意しつつ走る。
 と、栗駒高原に出ると、雲は低いが視界が開けてくる。
 おおっ、と安堵する。

 須川温泉までくると、なんということか、雲の切れ間から青空まで見えてくる。しかも、身体が冷えている身にはありがたいことに、温泉施設が目の前だ。施設の外には、かけ流しの湯が溜まったのだろうか──湯気の立っている湯がプールみたいに溜まっている。決して嫌いではない硫黄臭も漂っている。
 これは、入浴しないわけにはいかない。

 看板には「須川高原温泉」とある。同じ源泉温泉が、岩手県側と秋田県側では名前が若干違うようだ。秋田県側は「秋田須川温泉」と呼ぶらしい。一時間ほど、ゆったりに入浴。入浴料400円なり。乳白色で、非常に雰囲気のいいお風呂だ。木の柱で屋根が組んであって、風情があってなかなかいい──今ではすっかり忘れてしまったが、映像では上から目線で偉そうにそう褒めている。

 雨の心配はなく、気持ちよく出発して、栗駒道路を走って小安峡に向かう。当時の地図によると、栗駒道路は有料道路のようだが、料金を払った憶えはない。すでに無料になっていたのかもしれない。

 午後2時過ぎには「とことん山キャンプ場」に到着。料金は800円だが、24時間いつでも入れる露天風呂付きだ。ちらほらとテントが見える。キャンプ場付近は、ばっちり晴れている。久々の青空の下という感じだ。気持ちのいい風も、そよそよと吹いている。気持ちがいいところで、30分ほどかけて溜まっていた洗濯物を洗濯する。洗濯ヒモは、リアバッグを縛っていたロープを使う。洗濯すると、なぜかすっきりと気持ちいい。
 今日の走行距離は180キロ程度。

 まずは、キャンプ場内の温泉風呂に入る。今日は須川温泉に続いて2回目の入浴だ。明日の朝、ビデオに撮りたいと思ったのを憶えている。お湯は熱めだったが、景色もよくて気持ちいい。下のほうにもいくつかの湯舟があり、24時間入り放題。夕方、それぞれのテントではあちらこちらでバーベキューを始める。まあ、カップルの多いようだし、そんなものだろう。こちらの夕食はブドウパン、焼き肉の缶詰、缶ビールのみ(今思うとわびしい夕食だが、けっこう楽しんでいる)。このころになると、強い風がときおり風が吹いて、びゅうとテントを揺さぶったりする。ビールは氷入りのクーラー袋で冷やしている──こういうところは当時から抜け目なくやっているようだ。

 楽しいようなわびしいような中、冷えたビールをぎゅっと飲む。ビールは裏切らない。心から開放感のため息が出る。これで音楽があれば最高だ。
 この日も、早々と就寝している。


結局、この碁石海岸は翌翌年、北海道ツーリングの帰路にもお世話になることになる。





陸中海岸、高田松原海水浴場。この奥が、海水浴場だったか。


高田松原海水浴場入口の横で、のんびりとゲートボールのご老人。


菅原神社・走っていたら、いきなり右手に現れた。
バイクと停めてちょっと見学。


なんか、由緒ありそうな碑だった。


神社前に堂々とバイクを停めてしまう。


早朝から、タクシーで賑わっていた。
1996年夏の平泉駅。いつも、こうだったのかな。

世界遺産登録前の駅前の看板。

平泉駅前。
駅舎の前にはタクシーは何台も並んでいるが、すぐ目の前は閑散としている。


達谷窟。



栗駒高原目指していると、やっぱりというか、妙な霧が出てくる。
もう少し走って、雨が降ってきたら、いさぎよく引き返すつもりで前に進む。


なんと嬉しいことに、瀬川温泉まで上ると、青空がを覗いている。


嬉しいついでに、瀬川温泉に入浴。右の建物が温泉施設。


源泉掛け流しの湯溜まり? 左手に温泉施設がある。
この湯溜まりに入浴している人はいない。


あふれた湯がざあざあと流れている。




青空! 青空!
とことん山キャンプ場駐車場。


洗濯! 洗濯!


おぉ。青空がどんどん広がってくる。


夕食はブドウパン、焼き肉の缶詰……のみ。
あとビール。

テントは銀マットを敷けば、いっぱいだ。
起きて半畳、寝て一畳を地で行っているが、「せま!」というところだ。








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