静止画なんぞ、ちょっとはやらない時代に生きて、いや待てよ、動画も確かにおもしろいですよ、でもきちんと丁寧に、昔からの手法で焼いた「銀塩プリント」が、結局、何十年も色あせせず、きれいに見られますよという事が知られてきております。
これからは、銀塩プリントで、自分が好きな写真家のオリジナルプリントを買って部屋に飾り、何十年とそのプリントとともに年を重ねてゆくというのが新しい写真の愉しみ方としてこの日本でもやっと広がる可能性が出てまいりましたですね。
ほら、最近有名な画家の版画の偽物がでて、デパートでも売られていたという事がありましたでしょう?贋作というものは昔からあるということでしょう。
写真の世界でも、きっと偽プリントはあるかもしれませんがぼくは聞いたことがありません。
それぞれ皆さんの好きな作品だけを買う、そこには無名のフォトグラファーの、何か気になる、このフォト、大好き、ううむ、これはいいなというあくまでも買う方の好き嫌いでいいと思うのです。銀プリントなら、まあ40年くらいは十分に持つでしょう。もっと持つといわれておりますが。
気に入ったフォトプリントは、何もギャラリーだけで見るものでもありません。
あなたのお部屋に飾ってみてもらうのが一番良いのだと思います。
たとえば、このブログで以前に取り上げた、石元泰博氏などは高くて、もう100万円でも買えないかも・・・名作といわれる、「シカゴシカゴ」などの写真作品は、オリジナルプリントはちょっと手が出ないでしょうねえ。写真集で見るのも一つです。
また、今人気の、森山大道氏なども、人気で、半切くらいのプリントでも、軽く数十万はしているようです。やはり写真集がいっぱい出ていますから、本で見るのが良いでしょう。ウェブで調べてみてください。何冊もすごい写真集が出ていますよ。
とにかく、カラーでも、モノクロームでも、あなたの好きな写真プリントを、部屋に飾っていつも、例えば、夜休むときに見るなど、最高の楽しみ方だと思いますねえ。
ぼくも、何点か、オリジナルプリント、もちろんインクジェットプリントではなく、銀プリントで・・・近いうちに少部数限定で、発売しようと思っています。
やっぱり長い時間見ることに耐えられる写真というものは、そう簡単に撮れませんからね。
フォト・文 石郷岡まさお
が、2個もありました。
ありがとうございます。
銀プリントが40年以上、普通のお部屋の条件下でも優に退色、変色せずに持つといわれます。
でも間違いなく、今70余のぼくは、あと40年も生きてはいませんからね。
いくら人生100年時代、などと言ってもそれはありません。
そこんとこ、くやしいなあ。ちょっぴり・・・
プリントが、50年も100年も色あせず残ってくれたなら・・・
望外の幸せというものでしょうね。
銀プリントは、きっと50年くらいは全く変色もせずに持ってくれるものと・・・。
そこだけが頼りであります。
有名なフォトグラファーの
水俣の公害を撮った人で、ユージン・スミス氏の、
これまた有名なプリントなど、
今や1点、数百万でも買えませんような塩梅です。
まあ、素晴らしい写真がいっぱいあるかたと比べるのも何なんですが。
写真のオリジナルプリントは、例えるなら
版画だと考えてもらえば、近いかも・・・
例えば作家にもよりますが、250,とか125とかの
エディションナンバーを入れる人も多いのです。
つまり、これは250部プリントしたうちの77番目のプリントですよとかいうように。
油絵だと基本的にその作品は1部ですよね。
複数プリント、という点が写真と版画は似ているのかも・・・