gooブログはじめました!散歩写真の達人 石ちゃんのフォトエッセイ ーーー30年の私写真散歩 少しずつお見せしましょう。

「東京原色図鑑」散歩とスナップ写真1万点。
80年代の東京も。大好きな写真家に、濱谷浩、石元泰博、森山大道氏等。

カメ漫だらだら石ちゃん散歩  健康で長寿、でお蕎麦をいただき・・・

2015年10月27日 | 散歩 余暇 趣味 健康 デジカメ
 
 先日、お蕎麦をいただいた。

 偶然入った店で、隣の席に外国人カップルが先客としていた。

 ああ、これは、お蕎麦まで彼ら西洋人の興味の範囲内に入ってきたのかとぼくはあることに
注目した。ご存知、西洋人は食事のマナーとして音を立てながらの食事を何より嫌がる。
それで、最新の高価なデジカメでざる蕎麦を撮っている西洋人の男の方の蕎麦のいただき方に
注視をしたのだった。
 ( ちなみに西洋人の男はSONYの最新のデジカメ アルファ7に高価そうなレンズをつけて
  お蕎麦を接写していたなあ。このカメラ少なくとも20万位するぞ、と思いながら・・・)

 案の定、男は決して一つも音を出さないようにそろりそろりとお蕎麦を食べていた。
あれじゃあ美味くもなんともなかろうに、と思っても仕方がないだろう。

それぞれのマナーと言うか、文化なのだから。

 ちなみに一緒にいた奥さんなのか、日本人女性は盛んにズルズルと音を立てながら
お蕎麦をすすっていました。

 ぼくは江戸っ子じゃないけれど、日本人である。

やっぱりお蕎麦は、素早く音を立てながらズルズルとすすり上げるようにいただくのがマナー
だと思っている。だから、さっさと音を立てながらいただく。粋な食べ方とは、少々消化に悪く
とも飲み込むようにいただくのが、お蕎麦の正しい食べ方なのである。

それは先輩の多くの蕎麦通が言っていることで、つゆもたっぷりつけてはいけないと言われる。


 池波正太郎氏の本でそのことを知ってから、ぼくも即席江戸っ子を気取って
神田の老舗の蕎麦やで飲み込むようにサッといただいて、さっと勘定を済ませ、後から嗚呼
もう少しゆっくりしたかったなあなどと思ったりした。

今回のお店は、神田の老舗ではない。だからゆっくりいただいた。


 さて、お蕎麦はお蕎麦でも、駅の立ち食いそばを何より愛好する人も多いらしいのだ。

あれは小麦粉で、お蕎麦と呼ぶべきものだろうかと言う疑問は、この際、封印するものとする。


 ぼくの結構好きな落語家に、
 柳家喜多八と云う噺家がいる。

この間まで、落語協会の会長を務めた 柳家小三治のお弟子さんである。
 小三治と言えば当代きっての名人と言えよう。

そして、ぼくはこの学習院大での変わった味の噺家さんの 喜多八も大好きなのである。

このひとは、立ち食いそばが大好きなのだそうである。

変わった人なのだろうか?

いえいえその言い分も分かる。

300円とかそこいらですぐ出てきて、お醤油の匂いを嗅ぐと幸せ感を感じるとおっしゃる。
落語のまくらでそういう風に言う方なのである。


皆さん、誤解なさっているかもしれないけれども、
落語家と言えども、バカっぽいお笑いタレントほどには大いに稼いでいるのではないと思う。
でも、ぼくは落語家が大好きなのである。

なぜか、それは噺家と言うものは本音を言う人々だからという事に尽きる。

話芸と言うけれども、その間にちくりと世相や世間を批判するような落語家が大好きなのである。
そういうタイプの噺家さんは少なくなった、だから喜多八師匠のような方は貴重なのだと思う。

そして、駅の立ち食いそばが好きと言うともっともっとファンになりたい気がするのである。





             文・写真 石郷岡まさを