兵庫、公共施設での喫煙禁止 全国2例目
TBS系(JNN) 3月19日(月)19時0分配信
役所や病院など公共性の高い施設での喫煙を一切禁止する全国2例目の条例が兵庫県議会で成立しました。当初は、喫茶店やホテル業界など民間施設も対象でしたが、業界が反発し、全面禁煙は見送られました。
兵庫県議会で19日成立した「受動喫煙の防止等に関する条例」。役所や病院など公共性の高い施設内では喫煙ルームなども無くし、完全禁煙とするものです。
当初の案では民間施設も全面禁煙の方針でしたが、観光地をはじめとするホテル業界や飲食業界から猛反発を受けました。
「喫煙室をつくるには、費用が莫大にかかるんです。見積もりをとっても、1000万円くらい」(旅館・ホテル組合理事長、去年9月取材)
「我々の立場というのは、『健康』もそうだが、『経済』の面。それを交えずに健康だけで、条例化するのには問題がある」(飲食業組合理事長、去年9月取材)
また、昔ながらの喫茶店など、分煙するスペースすらない小さなお店も大変です。
「店の中まで網をかけられるのも考えもの。店を辞めろと言うのか。ほとんどのお客さんが吸います」(喫茶店主)
こうした声を受け、条例では宿泊施設のロビーと百貨店・スーパー、そして広さ100平方メートルを超える飲食店については分煙を義務付け。小規模な店については喫煙の可否を店頭に表示するという、民間に配慮する形となりましたが、命令に従わない事業者は30万円以下の罰金、対象施設で喫煙した人も2万円以下の過料となります。
条例の施行は官公庁などについては来年4月から、民間への適用は再来年としています。