広島市議会、喫煙所廃止へシェアする
●広島市議会(定数55)の予算特別委員会は21日、議会棟喫煙所の設置費などを削除した2012年度一般会計当初予算案の修正案を賛成多数で可決した。定例会最終日の22日の本会議でも可決される見通し。木島丘議長が設置した議会改革推進会議による存続の決定を覆した。現在の喫煙所は3月末での廃止が確実となった。
予算案から削除されるのは、分煙を強化するための喫煙所設置費140万円と、現在ある空気清浄機のリース料11万円。
修正案は第2会派の市政改革ネットが提出した。討論では共産党などが「市役所本庁舎は全面禁煙なのに議会だけ特別扱いできない」と賛成。最大会派の保守クラブは「推進会議で決めた分煙強化を否定するのはおかしい」と反対した。
予算特別委は議長を除く54人が委員で、存続と廃止の勢力が拮抗(きっこう)。態度を決めていなかった市民連合がこの日の予算特別委の直前に廃止支持を決定した。委員長を除く53人で採決し、賛成は31人だった。
松井一実市長は「世の禁煙の流れを受け止めてもらった」と評価。広島県医師会の松村誠常任理事は「公共施設内の完全禁煙は常識。市もやっと一般的な水準になった」と歓迎した
△議会の特権意識を捨て市民の声に耳を傾けるそれでこそ「市民の代表」と言えるのである。