トレーニング。月曜日のメインがブルガリアンスクワットだったので、木曜日はワイドスクワットとフロントランジが主だった。
わたしは腸腰筋が硬いので、ランジが苦手。同じ10キロのプレートでもブルガリアンスクワットの時にはぐらぐらしないのに、ランジでは軸が定まらず、ぐらんぐらんする。変な汗をかくから本当に嫌だ。
「くるりさん、今日はお時間ありますかー?」
ペラオトレーナーHくんが聞いてきた。時間があるなら先日のトレーニング時間内のおしゃべりタイムをストレッチで補いたいという申し出。
(あんた、そんなことを言ったら何時間ストレッチしてもらっても足りないよ)
という訳で、通常トレーニングの後にストレッチをしてもらった。本当はトレーニングの都度ストレッチをした方がいいんだろうなあ。Hくんは上手にストレッチをかけてくれる。
彼はペラオなので、ずっとおしゃべりしている。4月が近づいてくるにつれ大学の話が多くなった。
入学早々、一泊二日でオリエンテーションがあるようだ。一泊してもみんな未成年でお酒も飲めないし、つまらなそうだから行きたくないと言う。ふう。本当にバカなんじゃないかと思う。
「僕、参加したくないです」
「えー?参加しないなんて選択ないでしょうよ、オリエンテーションだよ。お友達欲しくないの?」
「友達欲しいです。友達っていうか、手下が欲しいです」
「手下でもなんでも、まずはお友達からでしょ。そういう時にお友達できるんだから行かないと。そもそもオリエンテーションだし。オリエンテーリングじゃないし」
Hくんは中学生みたいな顔をしているけれど、来月32歳。目尻にシワが出始めた。20歳前の初々しい同級生、彼等彼女等の中に入ったらきっと浮きまくる。だいたいがデカくて目立つだろうし、絶対にジャージとサンダルで行くだろうし、おそらく初日から真っ黒なヤンキーみたいな車で通学するだろう。悪目立ちするのだ。
「え?あの人ちょっと変じゃない?」ってなるに決まってる。下手したら怖がられる。
「僕、既婚者だってこと内緒にするんですー。18くらいの女の子とクラスメイトですよー!」
「うわ、もうどうするこの人。ゲス野郎!」
「うへへー」
「そんなことしないと思うけど、魔が差すことはままあるからねぇ、万々が一、」
「わかってますよー、万々が一の時は墓場までですよねー」
そう。秘密は墓場まで。何があっても決死の覚悟ですべてを墓場へ持って行け。絶対に喋ってはいけない。
「くるりさん、僕のこと応援してくれますか?」
(うわ。どうした、どうした?)
「大学のこと?」
「はい」
「もちろんだよ。最後までするよ」
「ありがとうございます」
「うん、だからオリエンテーションは参加しなさい」
「つまんなそうです」
「そういうこと言わない!」
わたしは頑張る人が好きだ。努力を重ねる人が好きだ。一生懸命な人、頑張る人を尊敬する。カッコいいと思う。
だからわたしも頑張る。自分を好きでいたいから頑張る。毎日頑張れなくても、止めない。諦めない。細々とでも続ける。昨日より今日、今日より明日だ。
バカで甘ったれのヘタレはどんなお医者さんになりたいのだろう?

パドバHPより。
頑張る人つながり。最近インスタで元気で生活しているとコメントしてくれたパドバの石川選手。クラブチームの選手紹介では祐希が友紀になっている。ま、読めなくはない。仲良しの柳田選手はドイツから帰って来てるんだっけ?