散歩の閑人:メタ坊っちゃまのYOASOBI?

若気の至りが過ぎてメタボでも、世遊びは辞められない。

武相寅歳薬師14番・福昌寺

2010年05月01日 | ☆横浜じゃん

地名は、恩田町(横浜市青葉区)。
曹洞宗。本尊は、釈迦牟尼佛。
開創は、慶安元年(1648)に、長津田の大林寺5世大和尚が開山した。
平成4年に再建された本堂は、境内ともども新しい。


大きな本堂の壁がただ白くては寂しいからと、寄進された雲に乗った二十五菩薩が浮かんでいて、京都・宇治の平等院を思わせる。
古くから観音堂があって、十一面観音菩薩が信仰されていたが、今はお堂もなく、本堂に安置されており、来年の卯年に12年に一度のご開帳が行われる。
これを「武相卯年観音霊場四十八ケ所」というのだそうだ。


境内には「橘稲荷社」がある。
あの「切られ与三郎」と「お富さん」に出てくる「源氏店=玄冶店(げんやだな)」があった東京・日本橋人形町にもある。
将軍家御典医・岡本玄冶の邸宅があったため、一帯を玄冶店と呼んだ。
もともと御殿山にあった稲荷社が江戸城内に移り、岡本玄冶に賜って邸内に祀り、岡本家の姓(かばね)に因んで、橘稲荷としたといわれる。
寺伝には、麻布鳥居坂の鳥居和泉守の屋敷にあった稲荷社を地頭御医師岡本玄冶が寄進したものだとある。
玄冶は、正保2(1645)年没だから、福昌寺が開山される前に亡くなっていることを考えると、その子・玄琳が知行した際、開山にあたって勧請したものと思われる。
近隣では「おとみ稲荷」として親しまれている。


 「御新造(ごしんぞ)さんぇ、おかみさんぇ、お富さんぇ、いやさ、お富。久しぶりだなぁ~」とも「ワン」ともいわない大型犬が寝ていた。
それにしても、これを書くのに、切られ与三郎のことを調べていたら、結構面白い。
落語にしても、歌舞伎にしても、登場人物といい、ストーリー展開といい、発想が豊かだ。
領内で人を殺めれば磔獄門となるが、切り刻んで簀巻きにし、領有が明確でない海に放り込めば罪にはならなかった時代の話である。


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