散歩の閑人:メタ坊っちゃまのYOASOBI?

若気の至りが過ぎてメタボでも、世遊びは辞められない。

和泉川を散歩する

2024年03月03日 | ☆横浜じゃん

横浜には「横浜方式」という不思議な「まちづくり」に関するコンセプト・アイデアみたいなものがあったそうです。
それゆえ、年度末の2月、3月になると、全国各地から「横浜方式」を視察に来たということです。
その一つが、ここ和泉川にもあります。
それは、川といえば氾濫することのないように護岸を高くして、川を掘り下げ、人が転落しないように柵を設けるか、フタをして暗渠にするのが当たり前だった工法を、人が川原に降りて行って、川にジャブジャブ入って遊べるようにする「親水性」を持たせた川に替えることでした。
水道が普及して、蛇口をひねればジャーッと出る以前、人にとって命と同じほど大切な水は、湧き水か井戸、川から得ていました。
それが戦後、高度経済成長とともに、ごみにあふれ、水質も汚染されて、灰色どころか、赤とか青とか、五色が混ざり合った水が流れていくようになり、魚も虫も姿を見かけなくなっていたのでした。
いらなくなった自転車や冷蔵庫まで川に投げ込む人がいたりして、タバコの吸い殻や飲み物の空き缶をポンポン投げ込むのに、まったく罪悪感を感じなくなっていました。
「ごみを捨てるな!」
そんな表示をしても何の効果もないとあきらめかけていたものの、ますます公害がひどくなり、高齢者や子どもたちにまで健康被害が広がりました。
「どうしたら、川を汚すことに終止符が打てるんだろう?」
そこで考え付いたのが、川に鯉の稚魚を放すことでした。
そもそも、在来種は絶滅したも同然なのだから、汚染され、濁った水の中でも、生きながらえる魚=鯉、特に錦鯉を放流したら目立つはずです。
そんな魚が泳いでいるのを見て、少しでも良心があるのなら、汚れた廃液を流したり、ごみを捨てたりしなくなるだろうとアイデアをひねり出したのです。
最初は、護岸された川にデッキをつくり、賛同した幼稚園等の協力を得て、バケツに入れた鯉の稚魚を放流しました。
「フィッシュ・ラブ」
という名称をつけたイベントだった気がします。
やがて、市内各所でイベントが開催され、「アユの住める川に」を合言葉に、川をもっときれいにする方法はないかと考えます。
下水道普及率100%達成は、驚異的なことでした。
それとともに「親水性」を持たせた川づくり、河川改修へとつながっていきます。
要所に遊水地を設け、川幅を広げ、河原で遊べるような工夫をし、川で遊ぶこどもたちを見たら、川を汚さすことはないだろうと・・・。

そんなことを思いながら、春が訪れた和泉川を散歩しました。
木が生い茂って暗かった公園が改修されて、いやに明るい雰囲気に変わりましたね。

ここから和泉川沿いに歩いていきます。

ひなまつりに間に合わせるかのように、桃の花もちらほら。

一画には、端正に手入れされた菜の花コーナーがありました。

中橋まで来ると、河津桜が満開です。

もう少し下流へ行くと、赤関おとなり橋にも、河津桜がありました。

ところどころボケもあざやかに咲いていました。

この黄色い花「サンシュ」?っていうのかなぁ。

宮沢の遊水池にはフナ釣りの人と、それを眺めるコサギ(矢印)がいて、春のお決まりの光景です。

折り返し場所の「阿久和坂上」バス停にも、見事な桜が咲いていました。

ソメイヨシノが各地で枯死していることを考えると、温暖化で春が早いこともあるし、早咲きで開花期間が長い河津桜で花見というふうに年中行事が変化してしまうかもしれませんね。

そういえば、「横浜方式」といえる真新しい施策がなくなった横浜へ視察に訪れることが皆無になったそうです。


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