煙草は、厄介な嗜好品だ。健康の為には、百害あって一利なし、と解ってはいるのだが。私は、煙草無しでは、一日も精神の安定を保つ事が出来ないのだ。
で、私は、三十数年も煙草を吸い続けている。
私は、大学(沖縄の私立大学)一回生の時までは、全く煙草を吸っていなかった。私は、或る喫茶店の常連客になったのだが。その喫茶店で出会って知り合いになった十七才の美少女が、セブン・スターを吸っていたので、私もセブン・スターを吸うようになったのだ。以来、私は延々と煙草を吹かし続けている。
この三十数年の間に、私の煙草の銘柄の好みは何度も変わったが、野梨子を思い出す度に、セブン・スターを買わずにはいられないのだ。
『 物思い 秋雨の午後 煙草吸う 』
・・・・ 野梨子 ・・・・
初めて、出会った時、
十七歳の美少女だった野梨子に、
今でも、思いが残って、
私の言えなかった思いは、
私の胸の中で、埋火となって、
虚しく燃えている。
ああ、野梨子、
煙草を吹かす君が、
大人びて見えたあの時、
死ぬまで終わらない、
一人芝居の幕が上がったのだ。
『 しんみりと 秋雨の午後 煙草哉 』 石 兎
で、私は、三十数年も煙草を吸い続けている。
私は、大学(沖縄の私立大学)一回生の時までは、全く煙草を吸っていなかった。私は、或る喫茶店の常連客になったのだが。その喫茶店で出会って知り合いになった十七才の美少女が、セブン・スターを吸っていたので、私もセブン・スターを吸うようになったのだ。以来、私は延々と煙草を吹かし続けている。
この三十数年の間に、私の煙草の銘柄の好みは何度も変わったが、野梨子を思い出す度に、セブン・スターを買わずにはいられないのだ。
『 物思い 秋雨の午後 煙草吸う 』
・・・・ 野梨子 ・・・・
初めて、出会った時、
十七歳の美少女だった野梨子に、
今でも、思いが残って、
私の言えなかった思いは、
私の胸の中で、埋火となって、
虚しく燃えている。
ああ、野梨子、
煙草を吹かす君が、
大人びて見えたあの時、
死ぬまで終わらない、
一人芝居の幕が上がったのだ。
『 しんみりと 秋雨の午後 煙草哉 』 石 兎