みいちゃんの”おかげさま”

ひとり暮らし12年を経て 2016年秋から長男宅で暮しています

関西から関東へ生活の変化を記録します

春 奈良のお水取り

2011-03-09 20:42:56 | ちょっとおでかけ
東大寺戒壇堂北側

今年も東大寺お水取りの行事の聴聞をしてきました

4年ほど前にお松明を見に行ったのがきっかけでした

お松明だけを見て宿に帰った私たちに

「折角宿泊するのに、お松明だけで終えるのはもったいない」 と

東大寺の修二会(お水取り)は

1250年以上も続いている法会であること

声明の素晴らしいことを 教えて下さった方がいました

大伽藍が消失したときも先の戦時中も

絶えずに続いた法会であることに感動した私たち

翌年から2晩続きで参加することにした私たちですが

外国からこの日のために帰国する人や

7日間以上続けてくる人など

熱心な人々とお会いすることになりました

確かに魅力のある法会です

今年、1260回になるそうです

私たちは5時半に宿を出て

6時には二月堂に着きました

二月堂下はすでにお松明を待つ人並ができていましたが

私たちはお松明は見ないことにして

二月堂に上り、局と呼ばれるところに入りました

「一人が準備のため入堂しておられますので10本のお松明が上がります」と

いり口あたりで説明の声が聞こえてきました

法会に入られる練行衆は11人

練行衆の足元を照らすのがお松明です

午後7時 お堂内の灯明以外はすべての明かりが消されました

東大寺大鐘が7時きっかりに響いてきますと

呼応するように二月堂の鐘が鳴り響きました

お松明の明かりに足元を照らされて練行衆が上ってこられ

堂内で独特の木靴を踏み鳴らしながら帳の中に入っていかれました

お松明はその間に火の粉を巻きながら舞台を駆け抜けて行きます

ヒバの良い香りが満ちてきました

10名の練行衆がすべてあがられると

お松明は終わりますので

局は一気に混雑しますが

法会の読経に耳を傾けますので静かです

神名帳、過去帳読み上げ、五体投地などを

お灯明の光のなかで静かに聴き入ります

いろいろな行をされるようですが

ほら貝の音、木靴の音、鈴の音 などなど

音が進行のサインのように使われているかと思うほど

時に応じて鳴り響き声明の響きと共に心に残ります

懺悔と祈願のこの法会は 今年

地震の犠牲者、戦没者の供養、世界平和、国家安泰への祈りを

はっきりと聞き取ることができました

翌日の午前2時ごろまで続く法会ですが

私たちは寒くて耐えられません

毎年11時には引き上げです

今年こそと思いながら

今年もやっぱり 11時でした

2月堂から外に出ると

明かりの少ない東大寺境内に広がる夜空の星の輝きが素晴らしく

見とれていると 冷え切った体がブルッと震え 

やっぱり寒かったと実感したことでした