読書と映画とガーデニング

読書&映画&ガーデニング&落語&野球などなど、毎日アクティブに楽しく暮らしたいですね!

角田光代「坂の途中の家」

2019年04月05日 | か行の作家
朝日文庫2018年12月 第1刷発行解説・河合香織493頁     刑事裁判の補充裁判員になった理沙子まもなく3歳になる娘と夫と暮らす専業主婦です世間を騒がせた乳児虐待事件の被告人である母親をめぐる証言にふれるうち、彼女の境遇に自らを重ねていくのでした   解説の河合香織さんが書いておられるようにこの小説は一部、自分のことを書いているように感じました &n . . . 本文を読む
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神吉拓郎「私生活」

2019年01月07日 | か行の作家
  文春文庫1986年12月 第1刷解説・中村武志276頁    1983年下半期、第90回直木賞受賞作17篇から成る短篇集です  一見、何でもないようなサラリーマンの都会生活の哀愁を知的なペーソスで描く作品集どこの誰にも一枚めくれば、あやしげな私生活があるものです1篇は平均15頁ほどと短く、これといった大事件を描いているのではないけれど、読み終れば . . . 本文を読む
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角田光代「対岸の彼女」

2018年11月30日 | か行の作家
  文春文庫2007年10月 第1刷2018年 1月 第22刷解説・森絵都327頁  第132回直木賞受賞 主人公は田村小夜子、35歳5年前に勤め先での人間関係に疲れて寿退社した彼女は、以来専業主婦として暮らしてきました夫、娘、嫌味ばかりの姑日常的に小夜子に関わりのあるのはこの3人だけ外での息抜きもせず、娘の公園デビューにも躓き、最近では他者と関わる気力自体を失いかけてい . . . 本文を読む
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門井慶喜「銀河鉄道の父」

2018年05月12日 | か行の作家
  講談社2017年 9月 第1刷発行2017年12月 第3刷発行408頁    宮沢賢治は祖父の代から続く富裕な質屋に生れた家を継ぐべき長男だったが、賢治は学問の道を進み、理想を求め、創作に情熱を注いだ勤勉、優秀な商人であり、地元の熱心な篤志家でもあった父・政次郎は、この息子に対する愛情を止められない…   宮沢政次郎の伝記小説では . . . 本文を読む
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角田光代「さがしもの」

2017年12月24日 | か行の作家
  新潮文庫2008年11月 発行2015年 5月 16刷解説・岡崎武志229頁   9編の本の物語「旅する本」「だれか」「手紙」「彼と私の本棚」「不幸の種」「引き出しの奥」「さがしもの」「初バレンタイン」   どれも、本好きにはあるあるです   一番気に入ったのは「ミツザワ書店」今は作家となった男性が子供の頃に通った町の小さな本屋を訪ねます当時、店番をしていたおばあさんは既に亡く店 . . . 本文を読む
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角田光代「紙の月」

2017年10月14日 | か行の作家
  ハルキ文庫 2014年 9月 第1刷発行 2014年11月 第9刷発行 解説・吉田大八 354頁     第25回(2012年) 柴田錬三郎賞受賞 宮沢りえさん主演の映画を観て、原作が読みたいと思い購入     専業主婦の梅澤梨花が勤務先の銀行から1億円を横領、若い男性との贅沢三昧の後、海外へ逃亡 普通に真面目に働いて . . . 本文を読む
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角田光代「ツリーハウス」

2017年10月13日 | か行の作家
  文春文庫2014年 4月 第1刷解説・野崎歓477頁     東京・新宿西口の一角で中華料理店・翡翠飯店を営む藤代家良嗣は祖父の泰造が亡くなったことで初めて家族のルーツに興味を持ちます墓はどこにあるのかなぜ親戚がいないのかなぜ都心で中華料理店を開くことができたのか夫の死により回想のスイッチが入ったらしく『帰りたい』と呟く祖母のお供をして、良嗣と叔父の太二郎 . . . 本文を読む
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加藤諦三「「うまくいく夫婦、ダメになる夫婦」の心理」

2017年10月04日 | か行の作家
  PHP文庫2017年 5月 第1版第1刷188頁   一緒にいると、なぜ疲れてしまうのか?相手に本音を言えない人、我慢している人、必読!   第一章     一日一回夫婦ゲンカで医者知らず 第二章     なぜ一緒にいても心が通じあわないのか 第三章   . . . 本文を読む
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栗原景「東海道新幹線の車窓は、こんなに面白い!」

2017年06月16日 | か行の作家
  東洋経済新報社 2016年12月 第1刷発行 2017年 3月 第2刷発行 207頁   こんな面白い本があるのです♪     で、本書で紹介されている中 今回の大阪行きで見た気になるスポットは以下 割と見つけやすい場所ばかりでした                 &n . . . 本文を読む
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川上弘美「蛇を踏む」

2016年11月07日 | か行の作家
  文春文庫1999年 8月 第1刷2011年 5月 第19刷解説・松浦寿輝173頁     短篇集です   1996年、第115回芥川賞受賞作「蛇を踏む」藪で蛇を踏んだ若い女性帰宅すると蛇は「あなたのお母さんよ」と言って料理を作って待っていました蛇の世界への誘惑に抗いながら何とか自我を確保し自立に向かう女性を描きます   「消える . . . 本文を読む
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門井慶喜「家康、江戸を建てる」

2016年10月31日 | か行の作家
  祥伝社2016年 2月 初版第1刷発行2016年 3月 第2刷発行400頁     秀吉の命により貧村・江戸に左遷された家康、大逆転の都市計画とは!?   天正18年(1590年)、小田原攻めの折、秀吉より、功に報い、北条の旧領である関東八か国、計240万石をそっくり差し上げよう、代わりに現所領の駿河・遠江・三河・甲斐・信濃を全て差し出せ、と . . . 本文を読む
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熊谷達也「調律師」

2016年09月24日 | か行の作家
  文春文庫2015年12月 第1刷解説・土方正志267頁     東日本大震災を挟んで2010年8月から2012年11月まで『オール讀物』に連載された連作7編を収録   主人公は、新進気鋭のピアニストとして世間の期待を集めていましたが自分が運転中に起きた交通事故で妻を喪い引退今は、妻の仕事だった調律師を生業としています彼は、道具を使うと同時にピ . . . 本文を読む
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木下昌輝「宇喜多の捨て嫁」

2015年11月20日 | か行の作家
  文藝春秋2014年10月 第1刷発行2015年5月 第4刷発行349頁     第2回高校生直木賞受賞   戦国時代下剋上が当たり前の乱世の中でも特に悪大名として有名な宇喜多直家祖父の能家から直家の4人の娘まで4世代に渡る宇喜多家の『歴史』を描いていますが物語は時系列通りには進みませんまずは”宇喜多の捨て嫁”と呼ばれた . . . 本文を読む
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川上弘美「七夜物語」

2015年10月31日 | か行の作家
  朝日文庫2015年5月 第1刷発行解説・村田沙耶香上巻 296頁中巻 331頁下巻 337頁     図書館で見つけた『七夜物語』に導かれるように「夜の世界」を冒険する小学4年の鳴海さよと仄田鷹彦   それぞれ両親が離婚しており、さよは母親と団地で二人暮らし、仄田君は祖母と父親の三人暮らししっかり者のさよは仕事が忙しい母親に代わって家事をこな . . . 本文を読む
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川村元気「仕事。」

2015年07月28日 | か行の作家
  集英社2014年9月 第1刷発行275頁     一歩抜け出す唯一無二の仕事術とは?川村元気が12人に聞いた「私と同じ年の頃、何をしていましたか?」   山田洋次、沢木耕太郎、杉本博司、倉本聡、秋元康、宮崎駿、糸井重里、篠山起信、谷川俊太郎、鈴木敏夫、横尾忠則、坂本龍一   仕事には二種類ある一つは、金をもらうための仕事もう一つ . . . 本文を読む
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