「カメラを止めるな!」
2018年
【日本映画専門チャンネル】
37分ワンシーンワンカットのゾンビサバイバル映画を撮った人々の姿を描きます
前半を観たところで、巷の高評価は何だろう、ただ他人が良いと言うから自分もなのでは、等々思いました
後半を観て、そうか、そういうことだったのか、大いに笑い感心し反省しました
もっとも、同様に感じた人が多かったのは承知のうえで観始めたのですが…
絶対に諦めない!
元気をもらいました
気に入らないキャラの監督の娘、映画への思い入れが強すぎて暴走してしまう人だっただけのことね^^
エンドロールの本物のメイキングにも感動しました
「蝶の眠り」
2017年
【チャンネルNECO】
遺伝性のアルツハイマーに侵されている50代の人気作家・松村涼子(中山美穂)と韓国人留学生の青年チャネ(キム・ジェウク)の年の差を超えた純愛を描きます
涼子の別れた夫や、密かにチャネに恋する同じ大学に通うアンナ(石橋杏奈)が2人の恋路を邪魔する、などという野暮な展開はありません
中山美穂という女優の持つオーラなのでしょうか
風景、ファッション、涼子の家、等々
映像全体が美しいです
気に入ったのはチャネが涼子の膨大な蔵書を背表紙の色別に並べ替えるところ
この美しい本棚は、涼子亡きあと自宅を図書館に改装、そのまま使われており地元住民の憩いの場となっています
哀しくも美しい映画でした
「輪違屋糸里 京女たちの幕末」
2018年
【時代劇専門チャンネル】
原作 浅田次郎
幕末、新選組の結成初期に起きた芹沢鴨(塚本高史)の暗殺事件の謎を、土方歳三(溝畑淳平)を愛した京都の花街・島原輪違屋に身を置く糸里(藤野涼子)と、芹沢鴨の腹心である平山五郎(佐藤隆太)と将来を誓い合った桔梗屋の芸妓・吉栄(松井玲奈)の視点で描き出します
タイトルの通り、女性、女優陣が光る作品でした
藤野涼子さんと松井玲奈さんと、もう一人、芹沢鴨が暗殺された夜に一緒にいた女郎のお梅=田畑智子さんも凄みがあって良かったです
浅田さんの新選組三部作のうち「壬生義士伝」「一刀斎夢録」は読みましたが「輪違屋糸里」は未読です
近いうちに読んでみましょう^^
「予言」
2004年
【TBSチャンネル1】
事件や事故を予告する新聞に取り憑かれた男の運命を描いたホラー
つのじろうの漫画『恐怖新聞』が基になっているそうです
タイトルは知っていましたが読んでいたのかどうか、全く記憶にございません
無間地獄に苦しむ主人公を演じるのは三上博史さん
大袈裟すぎるくらいの演技に逆に引いてしまいました(笑)
その妻は酒井法子さん
こちらは逆に必死さ、悲愴さが足りない感じ
当時16歳の堀北真希さんも出演していますが印象は薄いです
同じ設定で適役を配し現在の技術を駆使してリメイクしたら面白くなりそうな気はしますがどうでしょう
「教誨師」
2018年
【日本映画専門チャンネル】
2018年2月に急逝された大杉漣さん、最初の主演作にして初プロデュース作品
6人の死刑囚と対話する教誨師・佐伯(大杉漣)を主人公に描くヒューマンドラマです
独房で孤独に過ごす死刑囚にとって良き理解者であり格好の話し相手である佐伯
彼らに寄り添いながらも自分の言葉が本当に届いているのか、死刑囚が安らかに死ねるように導くのは正しいことなのか苦悩していました
そんな葛藤を通し、佐伯もまた自らの忘れたい過去と向き合うことになります
様々なタイプの死刑囚を演じるのは
ストーカー殺人犯で全く反省の色も見られない鈴木=古舘寛治さん
金絡みで男を殺した虚言癖のある野口=烏丸せつこさん
ヤクザの吉田=光石研さん
文盲で洗礼を願う老人・進藤=五頭岳夫さん
生活苦から衝動的に殺人を犯した小川=小川登さん
最もインパクトが強かったのが、世の中のために殺人を犯したと言い募り、佐伯の痛いところを論理的に突いてくる若者高宮=玉置玲央さん
徹底的に佐伯に歯向かっていた彼も死刑執行の前には佐伯に感謝の言葉を残しました
場面のほとんどが面会室内の佐伯と死刑囚で占められており変化が少ないので退屈に感じられる方が多いかもしれません
私も最初のうちはそうでしたが佐伯と死刑囚の会話が繰り返され、高宮との会話の中で佐伯の忘れたい過去が明らかになってからはまるでミステリーを見ているかのようで目が離せなくなりました
高宮に詰め寄られた佐伯が「生きるのは辛いけれど生きたい」と答えるシーンは強烈に胸に響きました
死の側からとらえた生の物語
大杉漣さん、もっともっと長生きして活躍してもらいたかったです
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