「ザ・ウォーク」
原題 THE WALK
2015年 アメリカ
【BSプレミアム】
1974年8月7日、当時世界一の高さを誇った、アメリカ、ニューヨークのワールドトレードセンターで聳え立つツインタワーをワイヤーロープ1本でつなぎ、命懸けの綱渡りを敢行したフランス人大道芸人フィリップ・プティ(ジョゼフ・ゴードン=レヴィット)の物語
何故そんなことをするのか?
観ているうちに理由などどうでもよくなります
彼がやりたいのならやるべきなのです
何にせよ一流の人がやることは私のような凡人に理解できるはずはないのですから
ホラー映画に分類されているのもわかります
最新3D技術と巨大セットによって作り上げられた圧倒的な臨場感
映画館で観たかったです
でも、思わず声が出てしまって周囲に迷惑をかけたかもしれません
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「イン・トゥ・ザ・スカイ~気球で世界を変えたふたり~」
原題 THE AERONAUTS
2019年 アメリカ
【Amazonプライムビデオ】
気球で上空1万メートルを超える最高高度を記録した実在した気象学者をモデルに描く冒険アドベンチャー
1862年ロンドン
気象学者のジェームズ(エディ・レッドメイン)は天気の予測は可能であると唱えていましたが荒唐無稽だと揶揄され実験の資金も集められずにいました
そんな中、気球操縦士アメリア(フェリシティ・ジョーンズ)の気球飛行に同情することを許され、様々な観測装置を積み込んで2人は空高くへと向かいます
雲海を眼下にしてゆっくりと進む気球のスケールの大きな映像は美しかったし、嵐に翻弄される気球、高度が上がり過ぎた気球を制御しようと奮闘するアメリアの姿は臨場感があって素晴らしかったと思います
が、しかしストーリーとしては如何なものか?
ジェームズとアメリアのこれまでの人生や人となりにもっと深みを持たせて欲しかったです
冒険アドベンチャー映画として観れば好いのかな
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「インドへの道」
原題 A PASSAGE TO INDIA
1984年 イギリス
【シネフィルWOWOW】
1920年代
義母と共にフィアンセの暮らすイギリス植民地時代のインドを訪れた女性アデラ(ジュディ・デイヴィス)
その地で出会ったインド人医師アジズ(ヴィクター・バナルジー)のふとした誤解により反英運動の渦に巻き込まれてしまいます
異郷の地での女心を細かなディテールで描き出しています
細かなディテールが曲者でした
イラっとさせられる部分が多かったです
ラストは良かったですけどね
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「光の墓」
原題 CEMETERY OF SPLENDOUR
2015年 タイ、イギリス、フランス、ドイツ、マレーシア
【シネフィルWOWOW】
原因不明の眠り病に陥った兵士たちと古代の王の墓をめぐる謎をユーモアと優しさ溢れるタッチで描いた異色ドラマ
単調な音楽、何かの機械音、遠くの騒音、そして最後の体操
いつものアピチャッポン監督カラーの作品
よくわからないままラストまでぼんやり観ました
ただ、古代の王と戦うのではないのと、兵士たちの病を何としても治そうとするのではない、穏やかにただあるがままを受け入れる
そんな雰囲気が心地よかったです
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「舞踏会の手帖」
原題 UN CARNET DE BAL
1937年 フランス
【BSプレミアム】
北イタリアのコモ湖のほとりに豪壮な邸宅を持つ大金持ちが急死し、未亡人になったクリスチーヌ(マリー・ベル)が無聊と寂寥から、ふと見つけた20年昔の「舞踏会の手帖」を頼りに、舞踏会で一緒に踊った男たちを懐かしんで20年後の彼らを一人一人訪ねて廻ります
彼らはすべてクリスチーヌに深い憧れと愛情を寄せていた男たちばかりで、のみならず彼女のために多かれ少なかれその後の人生が狂わされてしまったのでした
もはや誰一人としてかつての彼女を受け入れ、彼女と共に再出発しようとする者はおらず、満たされぬ思いを抱いて空しく館へ戻ります
何年経っても色褪せない名画とは、このような作品のことをいうのでしょう
観ながら、どこかで見聞きしたような気はするのだけれど思い出せなくて気持ち悪く調べましたら
1年ほど前に読んだ、長谷川修「舞踏会の手帖」に本作の内容が詳しく書かれていました
ちくま文庫、北村薫、宮部みゆき編、「教えたくなる名短編」に収録されています
多分、長谷川修さんの作品が素晴らしくて記憶に残っていたのでしょう
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