新潮社
2023年6月 発行
349頁
家裁調査官・庵原かのんシリーズ第2弾
新任地・川崎で今度は家事事件を担当することになったかのん
東京と福岡、遠距離恋愛だった栗林と無事結婚し、忙しくも充実した日々を送っています
「幽霊」「待ちわびて」「スケッチブック」「引き金」「再会」「キツネ」「はなむけ」
記憶喪失の男、失踪後7年が過ぎ妻から失踪宣告の申し立てが出された歯科医、義理の父親から性的虐待を受けている女児、40年以上の婚姻生活にピリオドを打ちたい老女、子どもたちを置いて婚家を出た女性、慰謝料の代わりに息子の親権を渡すという女性、内縁関係にある男性と関係調整を申し立てた女性
それぞれの物語に少しだけ加えられる別の財産相続や離婚、親権のもめ事
コロナ禍の社会がリアルに描かれています
人生が変わってしまった人が多かったのですね
川崎の職場でも人に恵まれながら、すごく頑張っているかのん
潰れてしまうのではないか、心配なほどの頑張りですが根っから家裁調査官の仕事に向いているようで安心して読めました
気になるのは栗林の母親
自分も息子の結婚で姑になり孫も生まれ、本書に登場する義母、姑、栗林母の立場や感情は理解できるものの、「そこまで言う?」の連続で、故に家裁に申し立てとなるのねぇ、栗林母とかのんは大丈夫かしらん、なんて思ってしまいました
第3弾はいつ頃出るのでしょう
楽しみです
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