文藝春秋
2011年5月 第1刷発行
365頁
「モーダルな事象」で東大阪の敷島学園麗華女子短期大学助教授だった桑潟幸一ことクワコー
千葉県のたらちね国際大学に准教授として赴任の運びとなりました
レベルの低さに磨きのかかったクワコーの学園生活
千葉県民の感情を逆撫でするような記述が続きます
もし、自分の地元が舞台だったら奥泉さんを嫌いになってしまうかも…
クワコーの研究室で起こる怪現象
大切な収入源となる手紙が盗まれてしまう
敵対する教授のセクハラ問題の真相は?
帯にあるようなユーモア・ミステリーというほどの内容でもなく
クワコーが顧問をつとめる文芸部のイマドキ女学生の生態と、給料手取り金額110350円のクワコーの負け犬超極貧生活
ここまで書かれると苦笑いしかありませんでした
(^_^;)
宇宙と音楽を組み合わせた物語を考えている、と「シューマンの指」を出した頃に仰っていたかと思うのですが、まだ推敲中なのでしょうか。
読みたいですよね!
読みやすい方向に流れて欲しくないなぁ、なんて我儘かな?
(^_^)
ダメ男クワコーの所帯染みた生活がたっぷり描かれていましたが、私は割と好きでしたよ。
ユーモアミステリもいいけれど、やはり奥泉光氏本来の壮大でファンタジックで不思議な世界を読みたいですね。