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久世光彦「有栖川の朝」

2023年02月18日 | か行の作家


文藝春秋
2005年6月 第1刷発行
173頁

人生は“配役”の問題だ
殿様面の大部屋俳優、安間安間と、美人だけれど馬鹿で酒乱の華ちゃん
2人を拾った老女“川獺のお月さん”は彼らに貴族の衣装を着せ、ニセ華族さまの結婚披露宴でひと儲けをたくらみます

2003年に起きた有栖川宮事件を題材に、可笑しくて切ない人間模様を描きます

久世さん、最後の小説とのこと

お月さんたちは『有栖川宮』ではなく『有栖川』を騙ります
宮ではない、だから詐欺ではないと、堂々と嘯く様子が可笑しいです
本人たちの目的はお金なのですが、3人が楽しんでいるのがこれまた可笑しい
夢か現か、怪しげな場面が挟み込まれたり、猫目線で語られたり、ごちゃ混ぜで、内田百閒先生を思わせる久世ワールドを楽しませてもらいました

詐欺は成功したかって?
ま、3人が満足していればそれでOKではないかしら^^


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