光文社
2018年5月 初版1刷発行
331頁
主人公は菅沼鉢四郎、32歳
備後国福山藩の出身
端役を務める父・菅沼小太郎の四男として生まれ、同じ端役の瀬戸家に婿養子入りします
婿入りして2年、出張で滞在した先の庄屋の娘・おこう(わずか15歳!)と恋仲となり京へ出奔
京へ来たものの、手先は不器用、剣の腕もない鉢四郎が生活の糧を得る口は皆無
字はうまかったので「いろは指南」の看板は出したものの全く当たらず、生活を支えるのはおこうが料亭の通いの女中として稼いでくるお金のみ
必然、鉢四郎は家事全般とひとり娘・おきよの世話をするようになり、自分に料理の才があることに気づきます
そんなある日、長州と幕府による武力衝突事件・蛤御門の変をきっかけに発生した大火災により妻子と離ればなれになってしまいます
独りで避難所暮らしをしていた鉢四郎
たまたま、新選組の炊き出しを手伝ったことから意図せず入隊することになってしまうのでした
菅沼鉢四郎は架空の人物とのこと
以前、新書だったかで、新選組屯所の衛生環境や隊士たちの栄養状態はかなり悪かったと読んだ記憶があります
何で知ったのだったか、全く覚えていません<m(__)m>
さて、『料理人』の登場で新選組内部に何かが起こるのか
期待して読んだのがいけなかったのか、完全に肩透かしでした
鉢四郎が炊いた白米で作ったおにぎりは確かに美味しそうだけれど、それだけ
ただ、菅沼鉢四郎という男が新選組内部からみた幕末の出来事を描いたもの、でした
門井さん、多作すぎて駄作が多いのでは?
コメディタッチでドラマ化したら案外面白いかもしれません
鉢四郎は滝藤賢一さんで^^
http://blog.livedoor.jp/todo_23-br/archives/25664056.html
常に気になる作家さんではありますが残念が多くて…。