スクラップブッキング日記

スクラップブッキング講師歴18年。
作品作りに明け暮れる毎日です。

レミゼファン!

2013-02-27 10:32:02 | Weblog
先日、第85回のアカデミー賞の結果が発表され、
「レ・ミゼラブル」のアンハサウェイが、主演助演女優賞を獲得した

残念ながら、主役のヒュージャックマンは主演男優賞を逃してしまったが、
彼の演技力と歌唱力も、ノミネートされたことで格が上がったのでは

何は隠そう(隠す程のことでもないが)私は大の映画好き
そして、演劇好き

独身時代は月に何回か、映画館や劇場によく足を運んだもの。
今でこそ、話題の演劇は日本で公演されることが多くなったが、
20年前はNYのオフブロードウェイの小さな地下の劇場まで、
「ブルーマン」を観に行ったりもしたっけ・・

ロンドンミュージカルは「やはり本場で」と思い、
「キャッツ」や「オペラ座の怪人」「レ・ミゼラブル」などなど・・
インターネットが普及してない時代、苦労してチケットを入手して、
ロンドンに行ったのも、今では良い思い出

今、映画館で上演中の「レ・ミゼラブル」は、
映画の初日の朝一番で、観てきました。

25年前の舞台の初演から、10回以上観てはいるのですが、
「映画」になると聞いた時は、ちょっとびっくり・・
あまりにも長い話を、どうやって短い上演時間に押し込めることが
できるのだろうか?


だって、この本、読んだ方ならわかるけど、
まあ、長いのなんの
長編小説を通り越して、銀河小説と言われるくらい。
毎日、読み続け、読み終わるまで、半年近くかかりました
作者のビクトルユゴーも17年かけて、書いたというのだから、
当然でしょう。

それに話の内容が、フランスの歴史や政治、宗教感など、
様々なことがベースになっているので、
まるで教科書を読んでいるかのようで、正直楽しくはない。
ページをめくる手が、重いのなんの・・

そして、話の内容も重い、重すぎる。
「貧困」「平和」「愛」「自由」「正義」・・

だけど、私は20歳の時、この本に出会って、
人生において、かけがえのない「バイブル」となりました。
こんなにも、涙したり、怒ったり、心が震えたりしたことは、
多分、この先の人生、本を読んでは、ありえないでしょう・・・

久々に読み直そうと、先日、ホコリがかった本を手にしたのですが・・
数ページ読んで、やめました。
とても、最後まで読み切れるパワーがありません

ですから、「ぜひこの本を読んでください」
なんておススメはしませんが、よろしければ、ぜひ映画で見て下さい
ミュージカル嫌いな方でも、自然に受けいれられると思いますよ~

舞台には舞台の良さがありますが、
映画では、何が良いかというというと、「字幕」です。
「字幕」がでると、複雑なストーリーも理解しやすいですから・・

舞台では、歌の迫力に圧倒されで、歌詞が頭に残らないのですが、
映画では文字を追うことによって、そのセリフの素晴らしさが、
心に響きます。

そして、映画のロケ場所も、同じ時代の150年位前の工場や、
建築物を選んでいたり、総勢200名以上の美術スタッフが、
何か月もかけて忠実に再現したセットなので、
当時のフランスを、タイムスリップしてリアルに見ることができます。

実は私、小説に出てくる現場をこの目で、見て見たくって、
実際に行ってパリの石畳を踏んできました。
かなり昔のことですが・・・

ジャンバルジャンが、パリの下水道をマリウスという青年を背負って歩く
シーンがあるのですが、なんと、その下水道の中まで歩いて来たんですよ~。
もの好きでしょ

でもそんなことをしなくても、映画を観れば、その時代の背景を
多いに楽しむことができますよ~

最後に一つ、一番スゴイのは、なんと言っても音楽です。
スーザンボイルのおかげで「夢、やぶれて」の曲が馴染み深くなりましたが、
どの楽曲も、一曲、一曲が名曲なんです。

興味がある方は、YOU TUBEで見てください。
映画での歌声がすでにアップされてました。
舞台での素晴らしい歌声も聴くことができるので、お忘れなく~。
ちなみに、岩崎宏美さんや島田歌穂さんの歌声は天にも昇るような、
歌声です!
(島田歌穂さんは、この舞台で認められエリザベス女王の前で、
「ON MY OWN」を披露した話は有名)

なんだか、「東宝の回し者」だと思われそうなほど、
褒めちぎってしまいましたが、お時間ある方は、
ぜひ映画館まで足を運んでみてはいかがでしょうか?