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金沢の旅行の初日は、和倉温泉へ
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この旅館の出来事をFacebookにアップしたとこと、今までにないほどの反響を頂き、
複雑な気分です。
なにせ、作品をアップした時の「いいね」の数の倍以上ですから・・
ちなみにどんな出来事かと言うと、宿泊した旅館に100名近い??かなりの高齢者の団体さんと
一緒になり、聞けば、毎年恒例の老人ホームの慰安旅行とのこと。
大変だったんです~
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エレベーターに乗れば必ず「このエレベーターは上ですか、下ですか?」など
動いてから聞かれるし・・
挙句の果てに「私の部屋は何階ですか?」、「私、どこに行くんでしたっけ?」
もはや「私は誰ここはどこ?」状態。
エレベーターの各階では、迷子のお年寄りがうろうろと徘徊している姿にびっくり・・
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「飯田橋の駅はどこですか?」と部屋の前を1時間以上、探し回っているおじいちゃん。
流石に見かねて、同じ東京出身?のよしみもあり、フロントまで誘導させて頂きました。
(ちなみに翌日には「御茶ノ水の駅はどこですか?」に変わっていたらしい)
そして極め付けは、大浴場でのこと
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7時から宴会が始まるので、その前の時間帯は大混雑するという、
仲居さんからの情報を聞いていながらも、温泉を待ちきれす、
その時間帯に行ってしまった主人。
まあ、20M近い長~い湯船に、数えきれないほどのご老人がいるわ、いるわ。
繁盛期の豊島園の流れるプールの様な、まさにイモ洗い。
そして、主人がお風呂から出ると、一人のおじいちゃんが、全裸でうずくまっていたらしい
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そのポーズが、とにかく明るい安村がコンタクトを探すポーズに
似ているらしく、思わず吹き出してしまったと主人。
何事かと思えば「ワシのふんどしがない」と泣きじゃくっているらしい
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「あんたのふんどしなんか、誰も履かないよ」と慰めもならない、慰めの言葉を
周りからかけられ、気がつくと20人以上のおじいさんが皆でふんどしを探す羽目に・・
考えてみればホテルが悪い。
確かに壁には「最近、服の取り間違えが多発しています。他の方の服を着て帰らないようにしましょう」と書かれてある。
しかし、皆、同じ浴衣でお風呂に行き、番号札のふられた脱衣カゴに脱いだ服を入れたところで、
自分の部屋番号すら覚えられない老人に、自分のカゴの見分けがつくわけがない。
と主人の意見。うん。ごもっとも。
終いには、ホテルの従業員まで来るほどの大騒ぎの中・・
「もしかして、コレ?」と湯上りで、濡れたふんどしを手にしたおじいさん。
どうやら、カゴを間違えた上、ふんどしをフェイスタオルと間違え、
体を洗ってしまったらしい。
「わるかったねえ、ふんどし濡れちゃったから、コレ履く?」と
なんと、そのおじいさんは自分のパンツを差し出したところ、
ふんどしじいさんは「うん」と小さくうなずき、濡れたふんどし片手に
そのパンツを履いて帰って行ったそうな。
めでたし、めでたし・・
というハプニングの話で、普段会話のない主人と私は、大盛り上がり。
そして、翌日の朝7時には、100名近い団体の老人ホームの方達は
すでに何事もなかったようにチェックアウト(老人の朝は早い)
まさに「ツワモノどもの夢の後」
見回すと他にも、JAの老人の方の団体旅行で朝食のバイキングが込み合っていたが、
昨日の騒ぎを思えば、なんてことない。
そして、ロビーではJAの旅行に同行している写真屋さんが
早速、団体写真を販売していた。
中には、個人の顔写真入り、爪切りのキーホルダーが、
1200円という高額でありながら、飛ぶように売れていた。
裏面には住所や氏名が書き込めるようになっている。
ふと、横に貼られたポスターのキャッチコピーに唖然!!
「このキーホルダーをつけていれば、迷子になっても、徘徊しても大丈夫!」
つまりは迷子札ならぬ、迷子キーホルダーなのだ。
しかも爪切りの機能もあり、一石二鳥
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売れるワケに、みょ~に納得。
温泉に体を休養に行ったはずが、こんなにも疲れるのはなぜかしら?
笑い疲れの和倉温泉でした。