なんでわかるの?
ぼくは<アカネちゃん>がどうして疑問に思わないかが疑問だった。
アカネちゃんが兄さんと顔を合わせたことがあるのは、彼女が幼児だった頃のはずだ。面影はあるにしても、一目でわかるのはおかしくないかな。
「久しぶりって、何年ぶりなの?」
怖々聞くと、二人は顔を見合わせる。
「八年くらいかな」
「うん、そのくらい」
だから、それはおかしいんじゃないかな。
「何でわかるの?」
思い切った。やっぱり、聞いてみないと解決しないだろう。
二人はもう一度顔を見合わせた。
「どうみてもアカネちゃんの顔なんだけど」
兄さんは怪訝そうな顔をするぼくの方を不思議がる。
「八年前と、だいぶ顔が違わない?」
もう一歩、踏み込んでみる。
兄さんはあっさり頷く。
「それはそうだよ。同じ顔をしてたら、それはそれで面白いけど」
「面白くないよ」
アカネちゃんが兄さんを肘で軽く突いた。
そう? と機嫌良さそうに、アカネちゃんの方に少し向き直ったあと、
「実鳥だって、十年以上もあいてただろう」
あ。
「結構、わかるもんだよ」
……いや、そんなことはない。
どう考えてもそれは特殊能力だ。
ぼくは<アカネちゃん>がどうして疑問に思わないかが疑問だった。
アカネちゃんが兄さんと顔を合わせたことがあるのは、彼女が幼児だった頃のはずだ。面影はあるにしても、一目でわかるのはおかしくないかな。
「久しぶりって、何年ぶりなの?」
怖々聞くと、二人は顔を見合わせる。
「八年くらいかな」
「うん、そのくらい」
だから、それはおかしいんじゃないかな。
「何でわかるの?」
思い切った。やっぱり、聞いてみないと解決しないだろう。
二人はもう一度顔を見合わせた。
「どうみてもアカネちゃんの顔なんだけど」
兄さんは怪訝そうな顔をするぼくの方を不思議がる。
「八年前と、だいぶ顔が違わない?」
もう一歩、踏み込んでみる。
兄さんはあっさり頷く。
「それはそうだよ。同じ顔をしてたら、それはそれで面白いけど」
「面白くないよ」
アカネちゃんが兄さんを肘で軽く突いた。
そう? と機嫌良さそうに、アカネちゃんの方に少し向き直ったあと、
「実鳥だって、十年以上もあいてただろう」
あ。
「結構、わかるもんだよ」
……いや、そんなことはない。
どう考えてもそれは特殊能力だ。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます