MINAKO’S Cafe

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岡田祺子さん「舞妓・ 先笄 」50号

2018-09-10 17:30:28 | 日本画

我が友、日本画家、岡田祺子さんの作品50号。
数多い岡田さんの作品の中でも「舞妓作品」の数々は、岡田氏の代表作ともいえる。

特にこの絵の髪型である「 先笄 (さっこ。さきこうがい)」という、髪型は、
現代では、舞妓が衿替え(舞妓から芸妓になること)直前の
挨拶回りの折に結う髪型である。
髪の端を後ろへたらし、髪飾りには、必ず鶴をあしらっている。


しかし一般的には、「さっこ。さきこうがい」という髪型は
江戸時代後期に上方を中心に、西日本の町家の若い既婚女性に
よく結われた髷で、一般には、明治の末頃まで結われたという。
舞妓の髪型と町家のものとは、やや形が異なっているらしい。

岡田さんは、舞妓の髪型、衣装まで、細かく研究し、
衿、帯、帯揚げの文様まで、オリジナルなものに仕上げている。
見応えのある作品だ。

岡田祺子さん 「舞妓」 (日本画) 50号

2015-12-10 09:40:22 | 日本画

我が友、日本画家、岡田祺子さんの作品。50号。
岡田祺子さんは、新美術協会に属し、お若い頃から数十年の
キャリアを持つ日本画家だ。
過去には各種の受賞暦があり、既に、独立の実力を持ちながら、
今も、謙虚に描き続けておられる。

作品は花、静物など、多種に渡るが、特に舞妓の作品の数は多い。
舞妓の写生の為、京都に出かけるなどの努力家だ。
その上、彼女は描くだけではない。古今の画家や作品にも造詣が深い。
美術館のボランテイアをしながら、常に研鑚を積んでいる。

心は広くて温かい。先生はじめ、仲間の誰もが頼りにする人柄だ。
私は、心底、彼女を尊敬している。
暫く、会わずにいると、無性に会いたくなる人。
いつも、心の内を聞いてくれて、温かく包みこんでくれる人。
これまでの数多くの作品を個展という形で見たいものだと、
いつも願っている。
しかし、彼女はあくまでも謙虚に控えている。

この舞妓の帯の柄は、五重塔の水煙の模様を、彼女自身がデザイン化し、
帯の文様として再現したものだ。素晴らしい。
金箔をバックに、黒紋付の着物に水煙文様の帯という、格調高い舞妓の姿である。
感銘を受ける作品だ。


坂元 紅 「白衣観音」 (日本画)80号

2015-10-17 21:39:28 | 日本画

叔父の日本画家、坂元 紅 の作品。80号と大きい。
青金が多く使われている。芸術公論賞受賞作品。

叔父は多くの作品を描き、多くの弟子を育てた。
京都、真道黎明(日本美術院、院展同人)に師事し、波の絵を描くために何日も
浜辺に寝泊りしたり、各地を転々と歩いて構想を練ったりした。
「絵には人柄が出る。品の良い絵を描きなさい。お茶や生け花を勉強して、
自分を磨きなさい。」と、常々言っていた。
個々の人の悩みを良く聞き、助言していくタイプの指導者だった。

小柄なからだ、フラノのマントにベレー帽。
懐には常にしつけの行き届いたチワワ犬が抱かれていた。
普段も古伊万里の名品でお茶を飲む風流人。
親しみにあふれた眼差し。誰からも愛される老教師であった。
平成12年に亡くなったが、今もその温かさが思い出され、心が癒されてくる。

十一面観音(日本画30号)

2015-08-09 16:51:26 | 日本画

湖北、渡岸寺の十一面観音。
数十年前に仏像好きの友人と湖北、高月町の、この仏像を見に行った。
井上靖の小説「星と祭」を読んで以来、湖北のこのギリシャ彫刻のような十一面観音に魅せられてしまった。小さな村の小さなお堂で対面した時の感激は忘れられない。
幾多のいくさにも村人たちに守られて、よくぞ今日まで生き延びてこられた。
もう一度訪ねたい湖北の地です。
さて、この絵は描いてから随分日が過ぎた。
期間をおいてから考え考え何度か手を加えていった。バックの睡蓮を濃く描き直したら、本体の仏像がかすんでしまったので、描き加えなければならないのだが、本来、
この仏様のお顔は彫りの深いエキゾチックなお顔なのに、私が描くと、自己流の丸い天平仏になってしまった。
日をおいて、描き加えていきたいと思う。


立雛掛け軸(日本画)

2007-03-01 13:42:54 | 日本画
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孫の雛祭りのお祝いに描いた。日本画製作はとにかく細かい。雛の着物の文様など、息を殺して描くほど細かい作業だが、私は好きな作業だ。文様や配色を考えながら描くのは楽しい。
今井先生が表装屋さんに依頼して下さって、立派な掛け軸に仕上がった。

りんご(日本画)4号

2007-02-11 20:28:18 | 日本画
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日本画の今井先生の元へ伺って、初めて描いたリンゴ。
膠、岩絵の具、胡粉、水晶、金箔銀箔などなど、水彩画では使ったこともない材料に戸惑いながら、この一個のりんごを日にちをかけて仕上げた。
下絵を描き顔彩で色を塗って、仕上がりを予想しておいてから、改めて描き始める。

何度も何度も塗り重ねて、深い色を出すのが日本画だ。水彩画を少しかじっていた私にとって、別世界の厄介な作業ばかりだった。
が、一作ごとにやりがいがあって貴重な経験だった。
この教室では生涯の友を得た。