皆さん、こんにちは。
今月の講座は、魯迅の「『藤野先生』再論 ―『狂人日記』を踏まえて―」
と題しました。
これまで『藤野先生』は、魯迅が医学から文学に転向した契機が描かれている
と読まれてきましたが、私はそうではなく、
それまでの文学活動では「施す手なし」の状況に対して、
次元の異なる全く新しい文学活動を始める、その契機が書かれている
と考えています。
その始まりが『狂人日記』なのです。
『狂人日記』は『藤野先生』の末尾にある「正人君子たちに忌みきらわれる文章を書きつぐ」、
その「正人君子たちに忌みきらわれる文章」の最たる作品です。
何故なら、中国四千年の歴史の暗部である食人文化を
「狂人」が告発するという過激な作品だからです。
人間としてきわめて真っ当な告発をすると「狂人」扱いされる、
そこには当時の社会状況への痛烈な批判が込められています。
この『狂人日記』を踏まえて論じたいことは、
『藤野先生』が近代小説の《神髄》であることです。
この近代小説の《神髄》に関わって、芥川龍之介の自殺の問題、
『羅生門』を改稿し、名作『藪の中』を書きながら、
何故そこから私小説に向かい、結果自殺したのか、
こうしたことと魯迅文学との相関を考えてみたいと思っています。
自分でもその場でどんな話になるのかわかりませんが、
今のところそのように想像しているところです。
以下は朴木の会の係の方からのお知らせです。
※ ※ ※
7月27日(土)に、田中実文学講座を開きます。
今回のテーマは 「『藤野先生』再論 ―『狂人日記』を踏まえて―」
です。
はじめて方も歓迎します。大勢の皆さんのご参加をお待ちしています。
※下記時間は日本時間である。
作品 魯迅作品『藤野先生』、『狂人日記』
講師 田中実先生(都留文科大学名誉教授)
日時 2024年7月27日(土)13:30~15:30
参加方法 zoomによるリモート
申込締切 2024年7月26日(金)19:00 まで
参加をご希望の方は、下記申込フォームから申し込んでください。
申し込まれた方には、締め切り時間後に折り返しメールでご案内します。
https://forms.office.com/r/3nKvXa3fGd
問い合わせ:dai3kou.bungaku.kyouiku@gmail.com
主催 朴木(ほおのき)の会
今月の講座は、魯迅の「『藤野先生』再論 ―『狂人日記』を踏まえて―」
と題しました。
これまで『藤野先生』は、魯迅が医学から文学に転向した契機が描かれている
と読まれてきましたが、私はそうではなく、
それまでの文学活動では「施す手なし」の状況に対して、
次元の異なる全く新しい文学活動を始める、その契機が書かれている
と考えています。
その始まりが『狂人日記』なのです。
『狂人日記』は『藤野先生』の末尾にある「正人君子たちに忌みきらわれる文章を書きつぐ」、
その「正人君子たちに忌みきらわれる文章」の最たる作品です。
何故なら、中国四千年の歴史の暗部である食人文化を
「狂人」が告発するという過激な作品だからです。
人間としてきわめて真っ当な告発をすると「狂人」扱いされる、
そこには当時の社会状況への痛烈な批判が込められています。
この『狂人日記』を踏まえて論じたいことは、
『藤野先生』が近代小説の《神髄》であることです。
この近代小説の《神髄》に関わって、芥川龍之介の自殺の問題、
『羅生門』を改稿し、名作『藪の中』を書きながら、
何故そこから私小説に向かい、結果自殺したのか、
こうしたことと魯迅文学との相関を考えてみたいと思っています。
自分でもその場でどんな話になるのかわかりませんが、
今のところそのように想像しているところです。
以下は朴木の会の係の方からのお知らせです。
※ ※ ※
7月27日(土)に、田中実文学講座を開きます。
今回のテーマは 「『藤野先生』再論 ―『狂人日記』を踏まえて―」
です。
はじめて方も歓迎します。大勢の皆さんのご参加をお待ちしています。
※下記時間は日本時間である。
作品 魯迅作品『藤野先生』、『狂人日記』
講師 田中実先生(都留文科大学名誉教授)
日時 2024年7月27日(土)13:30~15:30
参加方法 zoomによるリモート
申込締切 2024年7月26日(金)19:00 まで
参加をご希望の方は、下記申込フォームから申し込んでください。
申し込まれた方には、締め切り時間後に折り返しメールでご案内します。
https://forms.office.com/r/3nKvXa3fGd
問い合わせ:dai3kou.bungaku.kyouiku@gmail.com
主催 朴木(ほおのき)の会