〈第三項〉論で読む近代小説  ◆田中実の文学講座◆

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『木野』のこと

2022-08-18 09:20:27 | 日記
『木野』に当分、こだわっておきたい。

短編小説『木野』はお話の最後、木野が不倫で裏切った妻を心から赦し、涙を流して終わるお話です。だからすっきりしそうです。しかし、そうはいかない・・・。
 朝日新聞の書評でも、「個人的に呪うのではない。類として、読者に祟るのである。」と言うように。
 この根拠、この秘密を解き明かしたい、そこに何がどうあるのか、これをお聞きの方々と考えたいと思っています。
 評者水無田気流氏は適切にして鋭利、「パズルは完成せず、物語は完了せず、ただ読者は一切が共振する。」と指摘しています。

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