「あれが咲いとるみたいやぞ。明日、天気よさそうやし、行くか。」
「行く。」
暇人二人、誠に身軽である。
快晴の中、いつもの駐車場から早速出発だ。
登山道には、巨岩、奇岩が立ち並ぶ。
苔を伝う岩清水。
清流に足を浸す女性を横目に見て、更に進む。
何回か沢を渡り、
石畳が現れると、峠への急登が始まる。
ふー、
ちょいと休憩。
この峠は交差点になっており、右へ行くと目指す山頂である。
登山道から一旦左に折れ、凝灰岩の一枚岩を進むと、巨岩(雌岩)が見えてくる。
突端に腹ばいになり、雌岩の断崖を覗き込むと、
この山固有の蘭が一輪、へばりつくように咲いていた。
画像は、
・・・無い。
パソコンに落としてみたら、被写体が小さすぎる上ブレブレで、掲載に耐えなかったからである。
残念!!
代わりに、傍らに生えていた、ヤツガシラを掲載しておく。
登山道に戻り、山頂を目指す。
この鎖場を登ると、
一枚岩の山頂が見えてくる。
到着。
狭い山頂では、数組の先客がいて、それぞれに山飯を楽しんでいた。
お定まりの一枚岩からの眺望を楽しんだら、さっさと山頂スペースを後にする。
昼飯は頂上を少し降りた林の中で。
この日は意表を突いて、ペヤングソース焼きそばである。
フーフーしないでいいのがいい。
あっという間に喉に流し込める。
「どうだ。焼きそばちゃあ飲み物たい。」
なんて、家内に自慢していたら、喉に詰まらせ、しゃっくりが止まらなくなった。
「ヒック、ヒック。み、水。」
「・・・アホ。」
さて、
深刻な盗採被害により、絶滅の危機に瀕している、この山固有の蘭を探すのが、今回の目的である。
決して焼きそばの早食いの為ではない。
雌岩に咲く一輪は、撮影に失敗したが、あるところに・・・
一輪だけ咲いていた!
何しろこの一輪だけである。
同じアングルになるのはご容赦願いたい。
さらに、
登山中に話しかけられた人から、
「山の中よりよっぽど、あそこの方が咲いてますよ。」
との情報あり。
早速、山を降りた後、教えて貰った場所へ。
この断崖である。
残念ながら、撮影ポイントから距離があり、私のレンズでは、これが精一杯のズームだ。
それ以前に、フォーカス合ってないし。
雌岩のケースもそうだが、自分の未熟さを呪うばかりである。
来年こそは・・・