古処山から馬見山の縦走は、約一年ぶりである。
古処林道。
ジムニーへの乗り換えのきっかけとなった林道だ。
かつてこの道を通る時、15~20㎝程の落石数個が、道を塞いでいた事があった。
それらを、えっちらおっちらと道路脇にどけながら、
(落石の上を通過出来る車高で、且つ又、ガタイの小さな車が欲しい)
と、心の底から思ったものだ。
この日は落石こそ、比較的片付けられてはいたものの、
これだもの。
ギリギリ端っこに避けながら、無事通過できた。
ちっこい赤口号で良かったぜ。
5合目駐車場到着。
古処山への登山道は、登る度に様相が変わっている。
この日は、倒木が折り重なり、行く手を塞いでいた。
倒れかかる木の下を、身を屈めながら、或いは跨いで通り過ぎる。
溶けかかって、顔が崩れて来てるよ。
水船通過。
かつての山城古処山城の兵達の喉を潤した水場である。
水船を通り越すと、辺りは柘植の原生林へと変わる。
ここから、山頂はすぐそこだ。
一座目古処山到着。
気温が上がって来た。
冬用のアウターは脱ぎ捨て、ザックの中に。
手袋もニット帽も全部しまい込んだ。
山頂を通り越し、縦走路へ。
ギュギュっと、積雪を踏みしだく音が心地いい。
古処山から始まる嘉麻山地は、順に塀山、江川岳、それに馬見山と続く。
それぞれにアップダウンのふり幅が大きく、しかも、車を駐車した場所に戻るには、ピストンで折り返すしかない。
ハードな縦走×2なのだ。
露頭した石灰岩が奇観をつくる尾根道を行く。
鹿?の足跡を追いながら進むと、
2座目塀山到着。
折角登った塀山だが、山頂を通り越したら、今度はずんずんと降りて行かねばならない。
鞍部に至ると、今度は登り返しである。
江川岳到着。
つい最近、国土地理院に登録されたばかりの山である。
嘉麻山地は、長らく嘉麻三山と呼称されてきたが、これからは嘉麻三山プラス1と呼ぶべきだろう。
またまた下る。
2回ほど足を滑らすも、得意技のイナバウアーで何とか堪えた。
江川岳を過ぎると、急に雪が姿を消す。
嘉麻山地の交差点宇土浦越通過。
ここからは、ひたすら登りっぱなしだ。
筑前茅城通過。
最後の急登が始まると、再び積雪に覆われだす。
太ももとふくらはぎが悲鳴を上げだした頃、
目的地というか、折り返し地点というか、
馬見山山頂到着だ。
ロケーションが望めない山頂は一旦通り過ぎて、見晴らし台へ。
見晴らし台。
本来ならば、遠く阿蘇山や九重連山まで見渡せるのだが、生憎と視界が悪く、確認する事は出来なかった。
しゃーない。
飯だ、飯!
避難小屋。
2018年、嘉穂三山愛会の方々が作り上げた小屋である。
私はまだ一度も使った事が無い。
そっとドアを開けた。
誰もいなかった。
ラッキー!
早速ザックを降ろして昼飯だ。
朝、私が作った野菜サンド。
上手じゃね?
そして、QTTAのトマトクリーム味。
ラーメンの範疇を越えた美味しさである。
腹いっぱい飯食ったし、ぼちぼち、戻るとするか。
言わずもがなではあるが、車を置いた駐車場までの折り返しだ。
同じ道、同じ登り下りが待っている。
フーーー
である。
では、
あの山越えて谷越えて、
戻るぜ!