今でも、世界各地で宗教対立を巡る戦闘が絶えない。例えば中東の新聞記事で、イスラム教の“スンナ派” “シーア派”とあっても、よく分からない。そこでこの本の出番となる。表題にあるとおり本書を見れば110ページに10イスラームの諸派 ◆ スンナ派(スンニー派)とは?シーア派とは?で良く理解できる。
著者が「はじめに」で述べている 日本と世界の宗教、宗派がまるごとわかる「宗教辞典」を目指したとあるように、折に触れ辞書のように使えるようになっている。各種宗教を立教した人の生い立ち、神の啓示、迫害、宗派間の対立、分派などの他、信徒数など実にわかりやすい。私は宗教に無関心だったので、興味深く読むことが出来た。
例えば、146頁の日本の宗教 人口文化庁編(宗教年鑑・平成10年版」)というのも興味深い。何と総数2億1千万人(神道系49.2%、仏教系44.7%、キリスト教系0.8%、諸教5.3%)とある。