枇杷倶楽部

子どもの頃、初夏に新緑が色を増すと、濃い緑の葉陰のなかから
ちらりと見えるお日様の欠片のような実を見つけると、心が躍るように
感じました。
たとえ食べることがない今でも、団地の枇杷の木に成っているのを
見つけるのがとても楽しみです。

千葉県富浦町は枇杷の有名な産地。
温暖なこの地域では枇杷が丸々と太っているので、野生種とは別物のような
ジューシーで肉厚な枇杷のおいしさが堪能できるのです。

木成り完熟の枇杷は、皮がつるりと剥けて手で半分に割り、中の種を
取り除くと小さな缶詰の黄桃みたいな形になります。

口に含んで噛んでみると、果汁が溢れ出そうになります。
微かな渋みと暖かい陽だまりのような香りが広がって
幸せな気分になるのです。



高速道路が富浦まで繋がっているので、降りればすぐに見つかる特徴的な
建物道の駅も「枇杷倶楽部」という名前で
枇杷に関するあらゆる加工品がそろっています。


前記事のお花畑もここにあります。



枇杷ソフトクリームは、行く度に食べたくなる味です。