エンターテイメント、誰でも一度は憧れる。

PCグラフィック、写真合成、小説の下書き。

サブリミナル・(美しい子悪魔)・第二章・NO-(12)&CG

2008-06-07 03:52:01 | 小説・サブリミナル-二章-
サブリミナル・(美しい子悪魔)・第二章・NO-(12)&CG

「影山君悪いね、少し聞きたい事もあって業々君に来て貰ったんだ」。と、課長の門間は仕事の話しを始めた。
テーブルの横にはルームサービスが届けられたばかりなのか、コーヒーが湯気をあげていた。課長は保険の説明をしている綾乃の前にコーヒーを差し出した。
そして近藤の前に、そして自分も手にブラックで飲んでいた。
「頂きます」と、綾乃も手を伸ばし、コーヒーシュガーをほんの少し入れるとスプーンで掻き回して口に運んだ。
そして綾乃は保険の説明を終え、左腕の時計に視線を移した。
二時二五分だった。すると、不意に眠気が襲った。綾乃は両手を口に当てて缺をしてしまった。
「済みません」。綾乃は賢明に目を覚まそうと努力したが、眠気はどんどん増すばかりだった。
「影山君っ!・・・君っ!しっかりしたまえ」呼び掛ける課長の声が・・・

「あっ?・・・私っ!・・・」綾乃はボ~ッとする意識の中で目を明けた。
すると、真っ白な中にシャンデリアがボ~ッと目に浮かび上がった。
「私っ!・・・」意識がハッキリ戻ると綾乃はベットに横たわっていた。そして素肌感覚に思わず布団を抱き締めていた。
「私どうしてっ!・・・」部屋の中には誰も居なかった。
そっと布団を捲って見た。さもあろう、全裸だったのだ。
部屋の隅にあるドレッサーの前に服が掛けられていた。慌ててシーツを巻いて駆け寄った。そして、壁には下着がピンで留められているのだった。
ピンを外した綾乃はシーツを外した。
鏡に写った自分の全裸姿に異変を感じた。「ヘア~が!・・・」
綾乃の下腹部に在る筈のヘアーが・・・綺麗に剃られていたのだった。
ドレッサーのゴミ箱、シャワー室、部屋のゴミ箱と探したが無かった。
その場に崩れる綾乃、そして我に返った綾乃は思い出していた。
そして、ふと見たテーブルの上に写真が一枚置かれているのを見付けた。
それは綾乃の全裸写真であり、股を開いたヘアーのない自分の恥部だったのだ。綾乃の顔から血の気が引き、絶望感に襲われた。
そして写真をひっくりかえした、何も書かれていない。すると、ベッドの枕元に封筒が置かれているのに気付いた。
綾乃は下着を着けると封筒を手にした。分厚い感覚に封を開けた。
中には数十万円が入っていた。綾乃は愕然として封筒を投げ捨てた。封筒が破れ、札が部屋中に舞った。

「まさかっ!」綾乃はショーツの中に手を入れた。そして指先を膣に入れた。一瞬ホッとする綾乃だった。レイプはされていなかった。
課長は私をあの嫌な奴に売ったんだ。どうしよう、もう会社には戻れない。服を着ると時計を見た、午後五時を回っていた。
頭の中は真っ白、もうどうして良いのか分からずに、ボ~ッとしていた。
警察に届けよう、そう思った綾乃はドアノブに手を掛けた。
そうしたら、何も可も明るみに出てしまう。肩を落とした綾乃はドアノブを握ったまま突っ立っていた。
すると、コンコンッとノックされて後ずさった。
「影山君、居るのか。私だ、門間だけど」。
え~っ!・・・どうして課長が。近藤の仲間じゃなかったの。綾乃は迷いながらドアを開けた。
「どうした、真っ青だぞ。さっきは急に意識を無くしてしまったから驚いたよ。私は三時から約束があったから帰ってしまったけど大丈夫か」。
そう言う門間は嘘を言っている様には思えなかった。
「はい、申し訳ありませんでした。もう気分は良くなりました」。綾乃は訊こうかと思いながらも、聴くことは出来なかった。
「そうか、じゃあ帰ろうか。お陰様で契約はまとまったよ」と、門間はテーブルの上の鍵を持つとどんどん出て行ってしまった。
綾乃は思い出した様にバックを持って部屋を出た。
言いようもない不安と、バックの中の札束と写真の事が頭から離れない綾乃だった。そしてホテルを出て二人はタクシーで会社に戻った。
終業時間が過ぎたオフィースには同僚の姿はなく、綾乃は机の上を片付けると更衣室に入った。
課長の言う事が信じられるだろうか、幾ら仕事があったとしても、意識を無くした独身の私を、あの男と二人にして帰れるだろうか。
NO-12

サブリミナル・第一章(美しい子悪魔)・続・NO-(11)&CG

2008-06-07 03:46:16 | 小説・サブリミナル・美しい子悪魔
サブリミナル・第一章(美しい子悪魔)・続・NO-(11)&CG

「アッハハハ・・・いい加減にしろ。ではまた聞くが、防犯ビデオの映像はどう説明するんだ?・・・新しいビデオにどうやって藤井綾子の姿を映したんだ。
まさか、ユリ・ゲラーみないな超能力だなんて言うなよ」と鈴木課長は笑いながら見ていた。皆も呆れた様に口元は笑っていた。
「説明は出来ませんが、一種のマインドコントールじゃないですかね。記憶を埋め込んだとか」
「いい加減にしろ、仮にそうだとして映像までは無理だ。科研に映像を調べて貰ったら、加工はされていなかった。その件は無い。では解散」。
刑事達は笑いながら二人一組のチームで出て行った。
「警部、行きましょう。あんな事を言うから笑われるんですよ」村井はニヤニヤしながら怪訝そうな佐藤を連れて捜査に向かった。

その後、何ら進展の無いまま捜査は行き詰まっていた。
そして三ヶ月、半年が過ぎて捜査本部も縮小して佐藤警部と村井刑事、望月刑事のチームの四人が捜査を続けていた。

第二章・・・そして五月・・・

影山綾乃は信州は上田出身の26才、都内のY大を卒業し、JPインシュアラ
ンスと言う大手保険会社に務めて4年。
顔立ちも良く容姿明瞭素行良し、浮いた噂など何所を探しても見当たらない。一言で言えば良い女だった。
会社の中では言い寄る男子社員は何人か居たが、綾乃には気にいった男性はなく、事毎く断り、そんな彼女をお高い女と言う者もいた。
しかし、そんな事は決してなく、少し付き合いが悪いという程度だった。
その日、もいつもの様に会社に出た。そして昼食を済ませた午後、綾乃のデスクに課長の門間享介から電話が入った。
「デスクの上にあるA4の封筒をPホテルの3302号室へ届けてくれないか」綾乃は課長のデスクを見た、するとデスクの真ん中に置かれていた。
あんなに目立つのに忘れるなんて、変な人。と思いながら。
「はい、すぐにお届けします」。綾乃は受話器を戻し、課長のデスクに行くと封筒を小わきに抱え、同僚に訳を話して会社を出た。
そしてタクシーを拾うと都内のPホテルに向かった。

課長が会っているクライアントって誰だろう、そんな思いを抱きながら15分程でタクシーはPホテルのロビーに停まった。
綾乃は会社のタクシーチケットを出した。運転手は料金を明記すると綾乃のサインを求めた。「いつも面倒で済みませんね」。と綾乃はサインして渡した。
「どうも、いつも有り難うございます。影山さん、そろそろ結婚は」。
馴染みの運転手の望月明男は冷やかす様に笑っていた。
「もうっおじさんったら、そんな相手もいないのに無理ですよ~だ」。
綾乃は笑いながら車を降りると小走りにホテルに入って行った。
そしてエレベーターを見ると大勢の客が待っていた。
あれじゃ乗れないわね、と綾乃は階段に歩いた。そして赤いジュータンの敷かれた階段を上がって3302号室の前に立った。
「コンッコンッノックした「JPインシュアランスの影山でございます。お届け物をお持ち致しました」。綾乃は一歩下がって待った。
「どうぞ、ドアは開いています」。えっ!!!・・・声が違う。
綾乃は返事の声が課長の声と違う事に戸惑った。すると、ドアが開いた。
そこに顔を出したのは、数カ月前、綾乃にしつこく言い寄っていた近藤建設の御曹司の貴雄だった。
えっ!どうしてこの男がいるの。綾乃は数歩後づさった。
「どうも。君が来てくれるとは驚きました。やだな、僕はお客ですよ。例の事はもう忘れて下さい。中に課長さんも居ますから、どうぞ」。
近藤はドアを一杯に開けて中を見せた。綾乃はホッとした表情を見せると近藤の後に続いて部屋に入った。