小説・鉄槌のスナイパー・二章・NOー(46)&CG
シャワーを浴びた二人は迷彩服を着るとブリーフケースを持って車に乗り込んだ。そしてサングラスをすると真田と用心棒の待つサイクリンクコース沿いを走った。
真田はベンチに腰を降ろし、トランシーバーのイヤホンを耳に入れて辺りを伺うように行き交う車を見ていた。
京平は横目で見ながら素通りした。そして緩やかなカーブを過ぎると路肩に車を止め、バッミラーを見た。
真田からは死角になってる事を確認するとタクシーが来るのを待った。すると空車の軽井沢タクシーが走り抜けた。
美保は電話番号を控えた。そして携帯を持つと電話した。
「はい、軽井沢タクシーです」。
「真田といいますが三笠パークのバス停まで一台お願いできますか」。
「はい、直ぐに伺います」。
「それで少し遅れるかも知れませんから、着いたらメーターを入れて待っていて下さい。必ず行きますから。お願いします」。
そして携帯を切るとタクシーの来るのを待った。すると、五分もしない内に来て駐車灯を点滅させて停車した。
京平は美保のレシーバーのスイッチを入れた。そして真田に指示を送った。
「俺だ。いいか良く聞け。一度しか言わないからな。お前の会話は全員が聞いてる。すぐに自転車に乗って三笠ハウスの方へ行け。後は順次指示する」。
「はい」。真田の荒い息遣いが無線から聞こえていた。
京平は車を降り、真田が見える位置を探した。そして自動販売機の陰に隠れた。
真田が上って来た。その後ろから六人の用心棒が三百メートルほど離れていた。「思った通りだ」京平は声に出さず頷いた。そして真田はタクシーに近付いた。
「そのタクシーに乗れ。早く乗れ」。
「はい」。真田は自転車を路肩に放り投げ、タクシーのドアを叩いた。
ドアが開いて乗り込んだ。
「名前を言って白糸の滝と言え」、するとタクシーは走り出した。京平は走って車に乗り込むと車を出した。
そして後ろを見ると用心棒の乗った自転車はまだ見えなかった。
タクシーは料金所を抜け、白糸ハイランドウェイに入った。
京平はタンシーに少し離れて追った。
「スピートを少し落とすように言え。返事はいなくて良い」。
「運転手さん、少しゆっくり走って下さい」。
すると、スーッとタクシーのスピートが落ちた。京平はタクシーに追い付くとすかさず追い抜いた。そしてスピードを上げ、見えなくなると指示した」。
「スピードを戻して、白糸の滝のバス停を過ぎると左側にオレンジのラバーコーンが置いてある空き地がある。その空き地にリュックを置いて峠の茶屋でターンして戻って来い、テープを置いて置く」。京平はラバーコーンを確認すると車が途切れるのを待って右折して林道に入った。
そして目的地に車を止めた。「美保」「うん」
二人はライフルを手に車を降りた。そして美保は所定の岩陰に隠れて構えた。
京平はライフルを運転席に置くと銃を持ってOKサインを出し、ポンポンと肩を叩くと走って行った。そして道路を亙って雑木林に隠れて待った。
京平の行動は美保の位置から丸見えだった。美保はレシーバーで連絡を取り合いながら隠れる位置を指示した。「京平さん、その位置でOKよ。タクシーが来たわ」。
すると、タイヤの滑る音とブレーキの音がしてタクシーが止まった。ドアが開いて真田は降り事もなくリュックを置いた。ドアが閉まりタクシーは走り去った。
「いまよ、車は来てない」。と美保は指示した。
京平は雑木林の枝にテープを引っ掛けると、素早く空き地に駆け上がった。
そしてリュックを持った。そして左右を見て車がない事を確認すると道路を亙った。そして林道を駆け上がって息を切らせて美保の隣に座った。
「あ~重い。取り合えず成功だ、今日は暑いな」。美保は頷いた。
そしてリュックの中を確認した。帯び封がされた古い紙幣の現金がびっしり入っていた。そして現金を用意したディーバックに移し替えるとレシバーのスイッチを入れた。そして指示した。
「真田、空き地で料金を払って降りろ。すぐ別のタクシーが来る」それは京平の賭けだった。そして現金の入ったディバックを車に積むと車の向きを変えた。
「京平さん、タクシーが止まったわ。いまお金を払っている。タクシーは帰ったわ」。
「真田、雑木林の枝を探せ。テープは枝に掛かっているぞ」
京平はライフルのスコープを覗きながらレシーバーで指示していた。
「京平さんワゴン車が・・・」一台の車がウインカーも出さずに空き地に入って止まった。それは用心棒の乗った車だった」。
「真田、裏切ったな。あばよ」京平は破棄捨てるように言った。
「違う。私は何も知らないんだ。許してくれお願いだ」。
真田は雑木林に向かって叫んで両手を合わせてうろたえていた。
用心棒はただ何が起こっているのか分からないまま林の中を見ていた。すると、美保はためらいもなく引き金を引いた。
次々と引き金を引いた。京平もまた引き金を引いていた。すると全員が雑木林の中に転がり落ちて姿は見えなかった。
「美保、すぐに出る。僕はレシーバーとテープを回収して状況を確認して来るから、合図をしたら車を出してくれ。
「分かった。気を付けてね」。
京平は頷くとライフルを美保に渡して林道を駆け降りて行った。
美保はライフルの安全装置を確認するとタオルで一丁づつ包んでシートの下に隠した。そして薬莢を拾って京平の合図を待った。
京平は空き地に行くと雑木林に降りた。見ると頭を打ち抜かれた七人は息絶えていた。京平は一人一人確認し、七人全員の死亡を確認した。
そして真田の手からレシーバーを取るとビニール袋に入れた。そしてカセットテープを回収して空き地に戻った。そして合図した。
そして行き交う車が来ると用心棒の車の陰に入って背中を向けてやり過ごした。
美保は林道を下って道路の手前で車の途切れるのを待った。そして京平の合図で空き地に車を付けた。
京平はラバーコーンを持つと底に着いた土を払って荷台に載せた。美保は運転席を代わった。そして来た道を戻った。
そして白糸の滝の駐車場に入った。そして迷彩服を脱ぎ、スニーカーにショートパンツにTシャツに着替え、デジタルカメラ片手に観光に向かった。
すると、静岡の白糸の滝より規模が大きいように感じた。高さは三メートル程だったが幅がけっこうあった。
NO-47ー2章ー3
シャワーを浴びた二人は迷彩服を着るとブリーフケースを持って車に乗り込んだ。そしてサングラスをすると真田と用心棒の待つサイクリンクコース沿いを走った。
真田はベンチに腰を降ろし、トランシーバーのイヤホンを耳に入れて辺りを伺うように行き交う車を見ていた。
京平は横目で見ながら素通りした。そして緩やかなカーブを過ぎると路肩に車を止め、バッミラーを見た。
真田からは死角になってる事を確認するとタクシーが来るのを待った。すると空車の軽井沢タクシーが走り抜けた。
美保は電話番号を控えた。そして携帯を持つと電話した。
「はい、軽井沢タクシーです」。
「真田といいますが三笠パークのバス停まで一台お願いできますか」。
「はい、直ぐに伺います」。
「それで少し遅れるかも知れませんから、着いたらメーターを入れて待っていて下さい。必ず行きますから。お願いします」。
そして携帯を切るとタクシーの来るのを待った。すると、五分もしない内に来て駐車灯を点滅させて停車した。
京平は美保のレシーバーのスイッチを入れた。そして真田に指示を送った。
「俺だ。いいか良く聞け。一度しか言わないからな。お前の会話は全員が聞いてる。すぐに自転車に乗って三笠ハウスの方へ行け。後は順次指示する」。
「はい」。真田の荒い息遣いが無線から聞こえていた。
京平は車を降り、真田が見える位置を探した。そして自動販売機の陰に隠れた。
真田が上って来た。その後ろから六人の用心棒が三百メートルほど離れていた。「思った通りだ」京平は声に出さず頷いた。そして真田はタクシーに近付いた。
「そのタクシーに乗れ。早く乗れ」。
「はい」。真田は自転車を路肩に放り投げ、タクシーのドアを叩いた。
ドアが開いて乗り込んだ。
「名前を言って白糸の滝と言え」、するとタクシーは走り出した。京平は走って車に乗り込むと車を出した。
そして後ろを見ると用心棒の乗った自転車はまだ見えなかった。
タクシーは料金所を抜け、白糸ハイランドウェイに入った。
京平はタンシーに少し離れて追った。
「スピートを少し落とすように言え。返事はいなくて良い」。
「運転手さん、少しゆっくり走って下さい」。
すると、スーッとタクシーのスピートが落ちた。京平はタクシーに追い付くとすかさず追い抜いた。そしてスピードを上げ、見えなくなると指示した」。
「スピードを戻して、白糸の滝のバス停を過ぎると左側にオレンジのラバーコーンが置いてある空き地がある。その空き地にリュックを置いて峠の茶屋でターンして戻って来い、テープを置いて置く」。京平はラバーコーンを確認すると車が途切れるのを待って右折して林道に入った。
そして目的地に車を止めた。「美保」「うん」
二人はライフルを手に車を降りた。そして美保は所定の岩陰に隠れて構えた。
京平はライフルを運転席に置くと銃を持ってOKサインを出し、ポンポンと肩を叩くと走って行った。そして道路を亙って雑木林に隠れて待った。
京平の行動は美保の位置から丸見えだった。美保はレシーバーで連絡を取り合いながら隠れる位置を指示した。「京平さん、その位置でOKよ。タクシーが来たわ」。
すると、タイヤの滑る音とブレーキの音がしてタクシーが止まった。ドアが開いて真田は降り事もなくリュックを置いた。ドアが閉まりタクシーは走り去った。
「いまよ、車は来てない」。と美保は指示した。
京平は雑木林の枝にテープを引っ掛けると、素早く空き地に駆け上がった。
そしてリュックを持った。そして左右を見て車がない事を確認すると道路を亙った。そして林道を駆け上がって息を切らせて美保の隣に座った。
「あ~重い。取り合えず成功だ、今日は暑いな」。美保は頷いた。
そしてリュックの中を確認した。帯び封がされた古い紙幣の現金がびっしり入っていた。そして現金を用意したディーバックに移し替えるとレシバーのスイッチを入れた。そして指示した。
「真田、空き地で料金を払って降りろ。すぐ別のタクシーが来る」それは京平の賭けだった。そして現金の入ったディバックを車に積むと車の向きを変えた。
「京平さん、タクシーが止まったわ。いまお金を払っている。タクシーは帰ったわ」。
「真田、雑木林の枝を探せ。テープは枝に掛かっているぞ」
京平はライフルのスコープを覗きながらレシーバーで指示していた。
「京平さんワゴン車が・・・」一台の車がウインカーも出さずに空き地に入って止まった。それは用心棒の乗った車だった」。
「真田、裏切ったな。あばよ」京平は破棄捨てるように言った。
「違う。私は何も知らないんだ。許してくれお願いだ」。
真田は雑木林に向かって叫んで両手を合わせてうろたえていた。
用心棒はただ何が起こっているのか分からないまま林の中を見ていた。すると、美保はためらいもなく引き金を引いた。
次々と引き金を引いた。京平もまた引き金を引いていた。すると全員が雑木林の中に転がり落ちて姿は見えなかった。
「美保、すぐに出る。僕はレシーバーとテープを回収して状況を確認して来るから、合図をしたら車を出してくれ。
「分かった。気を付けてね」。
京平は頷くとライフルを美保に渡して林道を駆け降りて行った。
美保はライフルの安全装置を確認するとタオルで一丁づつ包んでシートの下に隠した。そして薬莢を拾って京平の合図を待った。
京平は空き地に行くと雑木林に降りた。見ると頭を打ち抜かれた七人は息絶えていた。京平は一人一人確認し、七人全員の死亡を確認した。
そして真田の手からレシーバーを取るとビニール袋に入れた。そしてカセットテープを回収して空き地に戻った。そして合図した。
そして行き交う車が来ると用心棒の車の陰に入って背中を向けてやり過ごした。
美保は林道を下って道路の手前で車の途切れるのを待った。そして京平の合図で空き地に車を付けた。
京平はラバーコーンを持つと底に着いた土を払って荷台に載せた。美保は運転席を代わった。そして来た道を戻った。
そして白糸の滝の駐車場に入った。そして迷彩服を脱ぎ、スニーカーにショートパンツにTシャツに着替え、デジタルカメラ片手に観光に向かった。
すると、静岡の白糸の滝より規模が大きいように感じた。高さは三メートル程だったが幅がけっこうあった。
NO-47ー2章ー3