電機量販店ヨドバシカメラ仙台店は、よく利用している店舗である。
そのヨドバシの人事のブログに、とてもとても素敵な記事を見つけたのでご紹介。
『 新入社員が退職した。(前編) 』
『 新入社員が退職した。(後編) 』
そんなことは無いと思っているが、万が一にも会社側から同記事の掲載を止めるように指示され消えてしまった時のために、以下に原文のままコピペ保存しておきます。
新入社員が退職した。(前編) |
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新入社員が退職した。 「この会社は自分に合わないと感じた」というのが退職理由。
あまりにも漠然とした理由なので、具体的になにがどう合わないと感じたのか尋ねてみた。
すると。
「販売はアルバイトの延長のような仕事。ずっと続けていく気にならないし、自分に向かない」とのことだった。
当社では、2週間の新入社員研修期間中に売場での販売実習を数日行なう。
講義とロールプレイングで学んだ接客応対技術を、実際に売場で体験するのが目的だ。
その実習の結果、新入社員のKさんは「自分に合わない」と思ったそうだ。
辞めてどうするのか、Kさんに聞いてみた。 まただ。採用や研修を担当していると、毎年必ずこういう若者と遭遇する。 いや、決めつけるのはよくない。公務員(地方上級とのことだった)を目指す、彼なりの確固たる理由があるのかもしれない。 「公務員になりたいのは、なぜ?」 「ところでKさん、ガンダムEXVSを初めてプレイする人が、対戦プレイで君に勝てるかな?」
「いやぁ、それはムリでしょう。僕、けっこう強いですよ。」 「そうか。じゃあ、初心者だとあっという間に君に負かされてしまうだろうね。」 「そうでしょうね。」 「じゃあ、質問。手も足も出せずにキミに負けた初心者くんが『ガンダムエクストリームバーサスなんてつまらない!クソゲーだ!』と言ったとしたら、Kさんはどう思う?」 「それはおかしいでしょ。ゲームがつまらないんじゃなくて、自分がヘタなだけじゃないですか。」 「そうだよな。楽しさを理解するには練習と経験が必要だよな。ちょっとやってみただけで『つまらない』とか『自分には向いていない』っていうのは、早すぎるよな。」 Kさんの表情が変わってきた。 伝わっただろうか?楽しく、幸せになるには努力や我慢も必要なのだということが。 実感できただろうか?物事の本質を理解するには、長い時間が必要なのだということが。 (次回のブログに続きます) 株式会社ヨドバシカメラ
採用チーム 山下敬史
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新入社員が退職した。(後編) |
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(前回ブログからの続き)
気のせいかもしれないが、Kさんの雰囲気が変わった気がした。 オドオドしたところが消え、目から意志が感じられるようになった。 「Kさん。社会人の時間は長い。22歳で入社して、定年は60歳。約40年もの年月だ。
つまり社会人にとって入社後の10年は、大学で言えば1年生に相当する。 たとえば大学の野球部に入部したとして、1年生のうちは球拾いやグラウンド整備、筋トレなど地味なことばかりだろう。 楽しいどころか、むしろツラいだろうね。でも、彼らは野球部を辞めない。なぜだろう?」 「・・・野球が好きだから、ですか?」 「そうだろうね。野球が好きで、うまくなりたい!という情熱がある部員は、そのつらさの向こうに自分の成長があることをイメージする。 「・・・」 「そうやってサッカー部に移った一年生を待っているのは、やっぱり筋トレや100メートルダッシュなどの地味な練習だ。 「・・・僕が、そうなると?」 「それはわからない。ただ、公務員を目指す理由がさっきの答えのレベルだとすると、幸せにたどり着く可能性は低いぞ。 「・・・わかりました。ありがとうございます。」 |
就職したばかりで 「退職」 の二文字が頭の中から消えない方や、五月病を発症しそうな方の目に留まりますことを願って。