快方に向かっているとばかり思っていた桂さんだが、明け方ひどく吐いた後様子がおかしい。
苦しそうではないが、なんというか魂が抜けたみたいに静かーになってしまった。
口の中に無理矢理突っ込めば呑み込むようになっていたエサも、大好きなミルクも「いらない!」と顔をそむける。
鯉から豚になった桂さんは今コアラみたいに私にしがみつき、軽く口を開け鼾をかいている。
抱っこされて穏やかに眠り続ける桂さんを見ていて覚悟を決めた。
ポンとファドは今のところ心配なさそうだ。
この子達には注射と薬が効いたらしい。
ずっと健康だったこの2匹と違い、桂は薬漬けの3年間。
4種類の薬を毎日飲み続け、年に何回かの点滴。
かなりのダメージを内臓が受けているんじゃないかとずっと思っていた。
苦しんだり、痛がっていれば迷わずお医者さんに連れていくけど、今はもう薬を飲ませるのは止める!もうお医者さんに行って点滴するのもよそう。この子が嫌がることはもうやらない。
夫と話し合ってそう決めた。
風邪薬飲ませたあと必ず吐いてたし。
それでいいよね、桂さん。