抜群!

2011-01-05 | 介護日記

朝9時30分に出発

1時間後には東名高速大和トンネルを走っていたいつもならやっと用賀の交差点に辿り着く時間なのに
その上富士山の美しいこと父は「抜群だな」と大喜び

バツグンってそう言えば最近使わないなあ。

結構イカスと思うんだけど


帰りも東名高速、環八ともスイスイ


心配なことは山積みだけど…今日はゆっくり休もう


父が帰る日

2011-01-05 | 介護日記

あんなに良く眠る父が今夜は寝つけないらしい。
明日は父が静岡に帰る日だ。

長い10日間がようやく終わる。どんなにホッとするかと思っていたのに、父をまた独りの生活に戻すことが心配でならない。
去年初めて我が家に連れて来たときは「果たして静岡に帰してもらえるのか」と手帳に書いていたのをたまたま見てしまい笑ってしまったのだが…。
あきらかに去年より気弱になっているのを感じる。

子どもの頃から父を嫌いだったから、今更優しい気持ちにはなれない。
優しい気持ちは持てなくても年老いていく父をかわいそうだと思う。

父にとって一番いい生活とは、と考える。

本当は父本人が考えなければいけないのだが、もう父に正しい判断が出来る能力は無くなってしまっているように見える。
いや、昔からあの人は「生活する」ということを考えたことがなかったっけ。


ドラマ「赤い指」ってナンだったのさ!?

2011-01-04 | 介護日記

最近TVはバラエティーぐらいしか観なくなっていた。

老親の介護が描かれているみたいなラ・テ欄の予告記事を読んで腰を据えて観てみた。

役者さんも良かった!

ドラマの作りも素晴らしかった!

でも・・・ナンだ?ありゃ

自分の息子の殺人を認知症の母親の犯罪にみせかけようとする夫婦は確かに最低だよ。

妻は愚かだし、夫もひでえもんだ!

しかし、認知症のふりをし続け息子夫婦を苦しめていたババアは何のつもりだ?

親孝行面して日に1回だけ面倒をみに来て、携帯電話でこっそり連絡とりあってた小姑はナンなんだ?

「お父さんと暮らしていたこの家に住んでいたい」と老いた母が言ったら

いやがる嫁さんに同居を無理強いするのはやめましょう。

地域包括支援センターに行き、専門家に相談しよう。

なんて言いたくなるくらいリアルないい芝居してましたね、皆さん。

それだけにあの展開はないよなあ。

佐々木すみ江さん、あの役、正当化できたのかしらん。

東野圭吾の原作を読めば謎はとけるのだろうか。

介護をしている人間の苦しみが何も伝わってこない後味の悪いドラマでした。

介護は愛情や善意だけで解決できないのだ、とつくづく思う今日この頃・・・・ナノダ

 

 

 


褒められてキレル

2011-01-03 | 介護日記

きっかけは些細な事だったのだ。

朝、着替えながら父が私の料理を褒めたのだ。

「○○○がこんなに料理上手なんて知らなかった!天才だね!!」

冗談じゃない

今までどんな料理を出しても必ずケチをつけてたくせに、急に人の好いジイサマ面してオベンチャラ言うなんて許せない

母が生きていた頃・・・

実家の冷蔵庫や食器棚の中にはダシの素やツユの壜がゴロゴロしていた。

昆布も煮干も粉末も!スーパーの棚にあるものはほとんど我が家にあった。

どれもこれも封がきってあって、でも殆どが使い切ってなくて、

何てだらしがないんだろう、と私は呆れかえっていた。

勿論歳をとって家事を上手にこなせなくなっていた事もあっただろうが、

母が死ぬ前後の1,2年間で本当の理由がわかった。

何を作っても父が美味しい、と言わなかったからなのだ。

美味しい、と言わないのならまだいい。

「二言目にはお袋はこうじゃなかった、って言うのよ。いやんなっちゃう・・・」

母が亡くなる前のほんの何週間か、実家に帰った私が料理を作ったときのことも忘れられない。

口のうるさい父の為にしっかり出汁をとった蕎麦つゆも、

ていねいにホワイトソースから作ったグラタンも、

カロリーを気にして作った豆腐ハンバーグも、

父はパクパク食べながらこう言い放つのだ。

「いやあ、銀座の○○で食べた●●●のおいしかった事と言ったら!思い出すなあ!」

 

若いときから好き放題したい放題生きてきたくせに、歳をとったら世間並みのジイサンになるなんて許せない

自分はなにひとつ我慢したこともなく、家庭に金も入れず、急に機嫌が悪くなると私をぶっ飛ばしてたくせに

「忘れちゃった・・・」なんて許せない。

 

私の作った料理を「美味しい、美味しい」と喜んでくれた母。

悲しそうに「私は料理が下手だから・・・」とベッドの上でため息ついてた母。

「そんなことないよ、オバアチャン料理うまかったじゃん!」「でも、オジイチャンが・・・」

 

思い出すと悲しくて悔しくて、腹が立って、やはり父を赦せない私に気付く。

 

 

 


真夜中の奇跡

2011-01-02 | 介護日記

夕べのこと、階下から猫に話してかけてる優しい声がかすかに聞こえてきた。

風呂から上がった夫の声かと思っていた。

まったく猫なで声にもほどがある・・・と笑ってしまった。

  

しばらくして夫がまん丸な目をして部屋に入ってきて、

「いやあ、びっくりした!おじいちゃんがヒョイヒョイ歩いてトイレに行ってたよ。

杖もついてなかったしシッカリした足取りだった・・・

話し声も顔つきも以前のオジイチャンに戻ってた!」

じゃあ猫と話してたのは?

「おじいちゃんだよ、風呂から出たら上機嫌で猫と遊んでた。全然よろよろもしてないし、

ツツツツーって部屋に入ってった。 あれって、何なんだろう

 

今朝はもういつもの父に戻っていた。

私もその奇跡(?)を見てみたかったな。

 

アルツハイマー型認知症の症状は人によって多少の相違があるのかも知れないが、

歩行困難というのも典型的な症状みたいだ。

父の場合、感情が安定しているときは歩行も安定している。

反対に自分の意見が通らなかったり、自分の間違いに気がついたり・・・

要するに傷ついた途端足元がくずれヨロッと倒れこんだりする。

 

昨日の夜中、父は幸せな夢でも見たのだろうか?