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毎日新聞2020年7月21日 21時26分(最終更新 7月22日 14時41分)
山口朋辰
料理配達サービス「ウーバーイーツ」の配達員でつくる労働組合は21日、東京都内で記者会見し、配達員の事故の実態調査を発表した。調査では事故に遭った配達員の2割が運営側が設けた傷害見舞金制度の補償対象外だったことや、制度の利用希望から申請手続きまで1カ月近くかかった事例も明らかになり、配達員への補償の問題点が浮き彫りになった。会見には、配達員と事故に遭った歩行者も同席し、「事故時のサポート体制がまったく機能していない」と、運営会社に改善を求めた。【山口朋辰/統合デジタル取材センター】
待機や帰宅の事故19％
配達員約30人が加盟する労働組合「ウーバーイーツユニオン」がホームページ（https://www.ubereatsunion.org/）で1月7日からアンケートを募り、3月31日まで寄せられた28人の事故31件について、NPO法人「東京労働安全衛生センター」が協力して、聞き取りを行うなどして分析した。
回答者は20代が46％と最多で、40代が29％、30代が18％。自転車の回答者が半数を占めた。事故の形態は、他の車両との衝突が26％、転倒が23％で、けがは打撲・擦過傷など軽傷が45％だったものの、靱帯（じんたい）損傷や頸椎（けいつい）捻挫などが20％、骨折も19％で重いけがをした人も少なくなかった。治療のため仕事を休んだ期間は1カ月が19％、3カ月以上も13％おり、事故が生活に大きな影響を及ぼしていた。
記者会見する左から長谷川さん、天野さん、ウーバーイーツユニオン役員の土屋俊明さん＝厚生労働省内で2020年7月21日午後1時、山口朋辰撮影
ウーバーイーツの運営会社は2019年10月、配達員のけがに対し、上限25万円の医療見舞金や1000万円の死亡見舞金を支払う仕組みを導入した。一方で、けがの補償は、アプリで配達依頼を受けてから、商品を客に届け終えるまでの間に限られている。調査では、アプリを起動したまま、次の配達に備えるために移動や待機をしているときに事故に遭った人が16％、帰宅時の事故も3％あり、これらの人は補償の対象にならない。
東京労働安全衛生センターの天野理さんは「調査では傷害見舞金制度の問題点がはっきりしました。ただ、今回、把握できた事故は氷山の一角。運営会社には事故対応チームがあり、多くの事例を把握しているはずなのに、公表はなく、あまりに無責任な対応です」と話した。
憤る被害者、治療費全額負担
記者会見には、歩道を歩いていた際、自転車の配達員との衝突事故で、救急車で搬送された東京都品川区の女性（60）も同席した。女性は6月4日昼、自宅近くの歩道を歩いていた際、自転車の配達員と衝突し、転倒。病院に入院し、眼窩（がんか）底骨折と診断されて手術を受け、全治6カ月の治療観察となった。
ウーバーイーツ運営会社から長谷川さんに届いたメッセージ
配達員は米国人の男性で、日本語がほとんど話せないため、女性の夫、長谷川悟さん（61）が、運営会社に連絡を取った。事故対応担当部署の人間から、「女性のけがは配達員の補償の対象になる」と伝えられたものの、その後は、「配達員と直接連絡を取ってください」との趣旨のメッセージが来たのみ。現在まで治療費の支払い交渉にも入っていないという。女性は「ウーバーイーツからは一度も謝罪がない。視力が戻るかが不安です」と話し、長谷川さんは「多額の治療費を自己負担しています。なぜ、事故後も、被害者が苦しまないといけないのか」と憤る。また、「事故対応を任される配達員もある意味被害者で、労働力を都合良く搾取しているだけのように感じる。運営側は、しっかり対応をしてほしい」と訴えた。
ユニオンは19年10月から、運営会社に団体交渉を申し入れているが、会社側は「（配達）パートナーは個人事業主で日本の労働組合法上の『労働者』に該当しない」などとし、団体交渉に応じていない。ユニオンの活動を支援する川上資人弁護士は、労働者かどうかは判例を基に、①事業組織の組み入れ②契約内容の一方的・定型的決定③報酬の労務対価性が認められるか－－の観点から判断されると説明。ウーバーイーツは、フードデリバリー事業に組み入れられていることなどから、「労組法上の労働者であることは明らか」としている。
ユニオンは20年3月、東京都労働委員会に不当労働行為の救済申し立てを行い、8月6日に1回目の調査が行われる見通しという。
ウーバーイーツは、飲食店と客、一般人の配達員をマッチングするサービス。客がスマホの専用アプリで飲食店の料理を注文すると、近くにいる配達員に配達依頼が届く。配達員は店で料理を受け取って指定場所に届ける。客は料理の代金に加え、1回ごとに配達料数百円（地域によって異なる）を支払う。日本では16年に東京都内でスタートし、都市部を中心に、飲食店2万店以上が加盟しており、関係者によると配達員は1万5000人超とされる。
ウーバーイーツの配達員のようにインターネットを通じて単発で仕事を請け負って働く人たちは「ギグワーカー」と呼ばれ世界中で増加している。ユニオンは「個人で仕事を請け負う人々が業務によってけがや病気になった際に、しっかりと補償が受けられ、その生活が支えられる社会を構築すべきだ」とし、ギグワーカーの業務によって利益を上げているプラットフォーマーと呼ばれる企業が健康と安全を守るための責任を果たすよう、国が法制度を整備するなどの対応も求めている。
カズレーザー、三浦春馬さんの人柄を「喋るべきでない」理由に称賛相次ぐ 『とくダネ』三浦春馬さんをめぐり、カズレーザーが本人のイメージを尊重したコメントを発信。多くのファンから共感の声が寄せられている。 エンタメ 2020/07/21 12:30 秋山 はじめ 
カズレーザー 18日に急逝した俳優・三浦春馬さんを悼み、多くの情報番組が連日、三浦さんの人柄や影響力の大きさに注目している。21日放送の『とくダネ！』（フジテレビ系）ではお笑いコンビ・メイプル超合金のカズレーザーが核心的なコメントを発し、多くの視聴者から共感の声が寄せられた。 ■寄せられる追悼の声 多数の共演者から、その人柄を称賛されている三浦さん。番組では三浦さんの高校時代の恩師による「去年4月、（三浦さんが）出演する芝居のチケットを頼んだら自ら手配してくれた」という回想など、三浦さんの優しく気さくな性格が分かるエピソードが多数取り上げられた。 三浦さんは海外にもファンが多く、中国のSNS「Weibo」（ウェイボー）のフォロワー数は390万人超。これは日本人俳優で3番目のフォロワー数になるという。 ウェイボーにはファンを気遣うコメントが多々見られ、今年6月には「皆さんの心身の健康を願ってます」といった投稿をしており、7月には「高考（大学入試）やその他の試験を終えた皆さま、お疲れさまでした！」とも投稿していた。 関連記事：近藤春菜、鏡を見てハッとした カズレーザーそっくりの風貌に反響 ■SNSからの考察にカズレーザーがひと言 三浦さんの人柄の良さが分かるエピソードだが、カズレーザーは「生前にほとんど接点がなかった」と前置きし、「僕みたいな者がここで推測でお人柄や内面を言うのはやっぱりご本人にもファンにも、本当に心が通じ合っていた人たちに失礼になるので、あまり喋るべきではないと思うんですけど…」と持論を展開。 丁寧に言葉を選びつつ、「ただ分かるのは、本当に多くの人に愛されていた事実だと思います」と締めくくった。 ■「この言葉に救われた…」の声も 故人について推測で語るべきでない、と主張したカズレーザーに対し、視聴者からは共感の声が多く寄せられている。 ツイッター上では、「誰も言わなかったことをカズさんがはっきり言ってくれて嬉しい」「この言葉にとても救われた気がします…」「カズレーザー、本当に正論を言ってくれたと思うよ」といった投稿が多数確認できた。 ・合わせて読みたい→カズレーザー、竹俣紅とのデートにコメント なぜか安藤なつに注目集まる （文／しらべぇ編集部・秋山 はじめ）