ロンドン滞在中の特派員Mさんより7月31日の舞台に対する寄稿頂きました。
写真は6月23日のボリショイ劇場での同じメンバーでのカテコ写真ですがロンドンでもきっとこのような花束いっぱいのカテコだったんでしょうね。
なおUKのTelegraphにボリショイのロンドン公演に向けてたくさんの動画がUPされています。
海賊の動画は6分以上ありザハロワとマトビエンコの踊りが写っていますので多分ボリショイの初日(6月21日)の舞台ではないかなと思われます。又7月30日ロンドン・デビューを果たした若手ダンサーのイワン・ワシリエフのインタビューの動画もあります。
ボリショイ ロンドン公演(at London Coliseum)
31 July 2007
「La Corsaire(海賊)」
メドーラ:マリア・アレクサンドローワ
コンラッド:ニコライ・ティスカリーゼ
ビルバント:ヴィタリー・ビクティミロフ
ガルナーレ:アナスターシア・ヤッツェンコ
初日と比べると、ボリショイのボリショイらしいキャスティングであると思った。特にコンラッド役のティスカリーゼはコンラッドのイメージにピッタリ。この日のファッション・チェックをあえてするなら、彼は右耳にのみ金色に飾りが付いた長めのイヤリングをしていた。さすがのこだわり・・・
アレクサンドローワとティスカリーゼが組めば、「綺麗事」の舞台にはならずに、濃い人間味があり、キスや絡みの場面でもよそよそしくないので2人とも演技にも自然と熱が入っているのがわかる。プロとして「見せる」だけのバレエでなく、2人が舞台上で楽しんでいるのが伝わってくる。
昨日ソロの踊りの部分でポーズを定位置で決められなかったワシリエフ君は、この日はスペースの取り方を変え、一度目は上手く決まったが、2度目はそこで留まろうとしてバランスを崩し、両手を床に付いてしまった。残念! 連日キメられなかったので、本人は非常に悔しい思いをしているであろう・・・
この日は回転で勢いづいたティスカリーゼも、対角線で進んでくるアレクサンドローワに進路を確保しようと少し後ろ気味のバランスになった為、最後の膝を付いてのポーズで左手を床に付いてしまった。ジャンプや回転が普段にも増して勢いと切れがあったので、それぐらいのミスは全く気にはならず、観客を沸かせてくれたのだが。
アレクサンドローワはミスを恐れずに元気良く踊った。彼女は全幕通して安定していた。
ガルナーレ役のアナスターシア・ヤッツェンコとメドーラとの友情は、昨日のザハロワ&シプリナ組みよりももっと温かいものがあり、それはヤッツェンコの明るく優しい役作りにあるところが大きいと思った。
この日はカーテン・コールに花がどんどん投げられてきたり、最後まで盛り上がった舞台であった。この組が今回「海賊」で一度しか踊らないのはファン泣かせである。
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