Myselves

言葉と音楽に隠された魔法を探して放浪中。
そんな『自分自身』たちの旅の様子は?

この世でもっとも短い……

2009-08-08 15:04:14 | 言語
最近『陰陽師』に再びはまってます。もちろん映画化されたときは、映画こそ見なかったけど、マンガとか原作とか読みまくってました。
んでしばらく遠ざかっていて、再びはまりだしたのがここ1ヶ月ほど。
深いです、『陰陽師』。

以前はわからなかったことが、陰陽五経説とか平安時代の歴史とかを勉強して今ならわかる。
何より、晴明の言う【呪】のことがわかる。

晴明が博雅に「この世でもっとも短い呪はなんだ」と問うシーンがあります。
そしてその答えは「名だ」と言う。
この辺の詳しい話はぜひ本を読んで下さい。
【名前】というのは某ドラマで「この世で一番短い歌なのです」とも言われている。ご存じの方も多いと思います。

ちなみに『ロミオとジュリエット』、『アンの青春』にも『名前』について言及されている箇所があります。更に言うと、『鏡の国のアリス』と『ハリー・ポッター』シリーズ、『ゲド戦記』シリーズはずばり【名前】が重要な意味を持っている。
読んでない方はぜひご一読を。読んだことのある方はぜひもう1度読んで下さい。


さてこの【名前】に関する話。
実は言語学の根本的なものなんです。
ソシュールやサピアの話を持ち出すと長くなるのでやめますが、晴明の言葉を借りれば「名がないということは存在しない」ということに似ています。これで十分な説明とは言えないけど。


たとえばここに赤ちゃんが2人、いるとしよう。この2人は……そうだな、男の一卵性双生児ということにしよう。
名前が付けられるまで、彼らは【双子】で【赤ちゃん】という存在でしかない。
しかし、彼らに【フレッド】と【ジョージ】という名前が与えられると、その瞬間から彼らは【フレッド】と【ジョージ】という存在になる。
いわば、それぞれに【フレッド】と【ジョージ】という【呪】がかけられたことになる。





あ~やっぱり上手く説明できない!
今後『名前』については不定期連載でもしようかなあ。
ライフワークのようなものなんで、ね。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 夢はひそかに | トップ | コンパス・オブ・ユア・ハート »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

言語」カテゴリの最新記事