Myselves

言葉と音楽に隠された魔法を探して放浪中。
そんな『自分自身』たちの旅の様子は?

空を見る

2006-08-08 23:34:10 | 独白
ゼミ合宿に使う文献を探しに新宿へ遠征。帰りがけに地元の図書館に寄る。
目当ての本が1冊しかなかったので普通に読むための本と聴くためのCDを買う(なんだ、この翻訳調な文は)。
その帰りのこと。


空が、いつもと違っていた。
雲が多いのは台風が近づいているからってのは知ってるんだけどね。完全に沈みきってない太陽に照らされて、雲が山吹色になっていた。
視線を少し東側に転じると、雲はほんのり桜色に染まっていた。
さらに東側を見ると、藤色のような色だった。
空は、白藍色から青、そして群青色へとグラデーションを作っている。
……色彩に関する語彙が少ないので、こういうときにぴったりくる色が思いつかないのが悔しい。
あたりに降り注ぐのは、まるで黄金のような太陽の光。昼の光よりも、もっと哀愁を帯びたように思わせる。
夕焼けは朱色というのが普通なのかもしれないが、こんなにさまざな表情も見せるのだ。

私は中3・高1で行ったフランスのシャモニを思い出した。
白き山は夕焼けを浴びて薔薇色に染まる。あたかもその名をモンローズに変えたかのように。

そして、脳裏に浮かぶのはブラ1の3楽章。
爽やかな夏の夕暮れ、かすかに夕立ちを思わせるも、雨は降らない。月がその姿を現す。白い光は淡い黄色になり、あたりに星がちらほら見える。やがて月は沈む。そのあとは、ただただ夏の夜空が広がるだけ。
実際にはまだ夕陽の名残があるうちに家に入ったのだけど。
ブラ1のストーリーが、だいたい決まった。それをどう表現するかだ。


さて、それからしばらくすると、今度は空が紫に染まっていた。
紫、といっても赤みの強い、やや薄めの色。やっぱり語彙が乏しいのでどう表現したら良いのかわからない。
部屋からベランダに出て空を眺める。
雲は桜色か藤色に染まり、すでに山吹色は姿を消している。やや灰色がかった藤色、とでも言おうか。
空はやや暗めの青。太陽が沈んだ辺りはやはり白藍色をしている。
ああ、語彙の乏しさを恨む。


とまあ空について語ってみた。何も考えずに夕焼け空や星空を眺めるのは大好きです。
夏は夜、と清少納言は書いてるけど、夕方もいいと思うのだ。もちろん夜も好きよ。
なんとなく、夏の夕方はブラ1の3楽章、夏の夜はチャイ5の2楽章という感じがします。まあ、チャイ5の2楽章は季節を問わず満月のの美しい晩、というイメージがあるけど。
そこ、『アゲハ蝶は?』とか言わない。


関係ないけど、空はたまに緑にも染まる。深緑とか鴨の羽色とか。
太陽の光は7色(赤・橙・黄・緑・青・藍・紫)というけれど、もっと細かく分けることもできるんだろうな、と空を見上げて思ったりする。





夕方から夜にかけて、静かなところで空をぼんやりと見上げていたい。

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