Myselves

言葉と音楽に隠された魔法を探して放浪中。
そんな『自分自身』たちの旅の様子は?

マイ・フェア・レディ

2005-11-25 23:02:11 | 舞台
久々のミュージカル♪

kikiと帝劇に『マイ・フェア・レディ』を観に行く。大地真央目当てではなく、ヒギンズ教授の石井一孝さん目当てです。
いやー良かったよ。『踊り明かそう』とか『君住む街で』とかね。名曲ぞろいだし、ストーリーも面白い。一度映画で観てるんだけど、舞台もいいね。

詳しいレビューは他に譲るとして、ちょっとへんな見方をしてみた。

まず、今大学で言語社会心理学っていうのをやってるんだが、それで『地域方言』を扱うことがあるんだな(やべ、レジュメ作んなきゃ……!!)。だから方言については結構興味があったし、イライザの訛りをどう訳しているのかちょっと気になった。うん、これは使えるぞ。下町訛りはなんとなく江戸弁に似ているなと思った。「h」が落ちるところとかね。もっとも、そう訳してるのからかもしれないが。それからいわゆる「正しい」言葉を身につけたイライザが自立していく過程もね。『言葉』と『思考』と『アイデンティティ』というのは密接に結びついているんだなあと思った。いかんいかん、講義に侵食されている。
それからイライザ・ヒギンズ教授・フレディの微妙な三角関係。フレディをみて自分の気持ちを押し付けちゃいけないよなあと思いつつ、でも姿を一目みたいという気持ちには共感できる。ヒギンズ教授が大切なものを失って初めてその大切さに気付いたところとか、あたしもそうだったなと思った。あとイライザね。本人はなんでもないつもりなのかもしれないが、そのちょっとした優しさが嬉しくもあり辛くもあるんだよね。痛いなあ。なんかめっちゃ感情移入できた。
あとどうしてもヒギンズ=ホームズ、ピッカリング=ワトソンに見えて仕方がなかった。違うのはピッカリング大佐はお金持ちで独身主義者だが、ワトソンは経済的にどうだかはともかく、奥さんいますしね。でも似てるんだよ、この2組。うわさによると原作者G・バーナード・ショーの策略らしいが、真相は果てさて。
妙に音楽が気になる今日この頃。オーボエ・アングレ共にあってちょっとうきうきしてしまった。あれぐらい吹けるようになるといいなあ、とわめいていたらkikiに突っ込まれた。
「最低3年はかかるね」
……3年ですむとは思えない。

最後に。
劇の最後でヒギンズが帽子を目深に被り直して台詞を言うんだが、それが気になった。きっとそのときの表情を見られたくないんだろうけど、微笑んでいるのか、それとも泣いているのか……。
イライザが一歩ずつ近づいていくところで幕が下りるのも印象的。そのあと2人がどうしたのか、それは観客にゆだねられてるわけだ。

何はともあれ面白かった。また観たいなー。
ってか岡さんのフレディが猛烈に観たくなった今日この頃。

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