Myselves

言葉と音楽に隠された魔法を探して放浪中。
そんな『自分自身』たちの旅の様子は?

星の大地に降る涙

2009-06-28 09:05:28 | 舞台
2日連続エンターテイメント。こんな贅沢はそんなに出来るもんじゃないね。

昨日は佐野と一緒に【星の大地に降る涙】を観に行ってきた!
地球ゴージャスの公演は初めてだったけど、カンパニーが楽しそうで良いなあと思った。
だいぶメッセージ性の強い作品だけどね……。

物語は記憶を失った青年(三浦春馬)がある島に流れ着いたところから始まります。
自分の名前すら覚えていなかった彼を助けたのはステラ(木村佳乃)という若い女性。彼女は島に暮らす『太陽の笑顔を持つ』タバラ族の一員だった。タバラ族が海の神と崇めるシャチが去ったあとに青年を見つけたことから、彼をシャチと名付ける。
もう1人、シャチと同じくタバラ族の住む浜辺に流れ着いた男性(岸谷五朗)。彼も記憶を失っており、タバラ族からトドと名付けられた。

やがてタバラ族の勇者、ザージャ(寺脇康文)とカイジ(音尾琢真)が海を越えてタバラ族が住む土地へと帰ってくる。
そこでシャチとトドを見たカイジが叫ぶ――

「何故和人がここにいる!」

言葉も慣習も違うタバラ族と和人。
初めはお互いに戸惑うことばかりだったタバラ族と和人が、時が経つにつれてかすかな信頼が生まれていく。

時は明治時代。
明治新政府軍と蝦夷共和国建設を目指した旧幕府軍が争っています。
やがてタバラ族が密かに作物を育てている、『星の大地』も荒らされていく。
その戦いに身を投じたシャチは記憶を取り戻すが――。


はい、パンフレットに書かれている文章に手を加えただけです(爆)。
とりあえずさらっと感想。以下ネタバレあり。











・途中でタバラ族がアイヌだということはわかる。違うかな?
・『星の大地』=北海道と気付いて妙に納得。
・ヒロインの名前が『星』といのも妙に納得。
・トドが愛した女性、アンジェリーも『天使』からきてるんだよね、多分。
・スクリーンを効果的に使っていて、こういうのもありだな、と。
・和太鼓と三味線、笛の音色が印象的。
・やっぱり音楽はすごい力を持っているんだなあ。
・「武器を持つと笑顔を失う」という言葉が胸に刺さる。
・パンフレットに書かれている台詞はどれもキーワード。
・岸谷さんと寺脇さん、面白すぎる!
・2人のやりとりは千秋楽に向けて更に面白くなっていくとみた!!
・でも、この2人が殺し合うシーンが1番泣けるんだよな……。
・2幕冒頭の“ラ=マルセイエーズ”がその後を暗示しているなあ。
・“ラ=マルセイエーズ”のソロ歌ってるの、折井さんじゃん!
・それにしても木村佳乃さんと三浦春馬さん、歌が……。ムリして高音出さなくても良いと思う。
・シャチが新撰組の一員、トドが新政府軍というのは実は髪型で伏線張られていたんだよね。どうりで同じ和人でもなんか違うなあと思った。
・でもシャチが新撰組の一員だった、というのはなんか安直過ぎるようなきもするんだけど?
・結末がちょっと甘いような気がする。


全編通してコメディータッチですが、『本当の悲劇』とも言える作品でした。2日連続で泣いた……。
しかし結末がちょっと甘かったなあ。最後にステラとシャチがどうなったか、曖昧にするのは良いんだが、綺麗にまとめすぎというかなんというか……。

それにしても現代の日本が抱えている問題に通じるテーマがたくさん。

☆アイヌ人を初めとする、日本に住む日本人以外の民族
☆武器は『自衛のため』に持っていても、やがて自分のために使うときがくるのでは?(=憲法の第9条)
☆ひとは自分と違う文化を持つひとと共存できるのか
☆戦争でひとは何を得て、何を失うのか

歴史の中に消えていった、いわゆる『敗者』もしくは『犠牲者』の立場から描いた作品。タバラ族はアイヌ、シャチは旧幕府軍の人間だしね。
「感動できる作品」というのは簡単です。が、個人的には「大きな課題を突きつける作品」だと思う。

終演後に折井さんにご挨拶してきた! 会う度に綺麗になっていくのは『常に観られている』お仕事だから?
佐野とじゃれ合ってる姿は微笑ましかったなあ(笑)

帰りに日比谷によって【ブラッド・ブラザーズ】のチケットを引き取って、それから宝塚に行って【Quatre Reves】によりました。
更にそのあと有楽町近くの喫茶店(?)で2時間半くらいダベってました。ほっとんど舞台の話ですが(爆)


何はともあれ【星の大地に降る涙】、観る価値は十分にあると思います。





この作品。
あなたは『過去に本当にあったかもしれない物語』だと思いますか?
それとも『未来に本当に起こり得る物語』だと思いますか……?

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