広島市の繁華街に「シャレオ」という地下街がある。気温が高い割に湿度が低いと体感したので、冷房がきいた地下の街で涼むことにした。催物会場で古本市をやっていた。売り場でほぼ新品状態の「藤原惺窩 林羅山」「佐藤一斎 大塩中齋」が目にとまった。かなり買い揃えた「岩波思想体系」の、まだ蔵書していないうちの2冊だ。
友人のレストラン、銀行、警察、百貨店で所用を済ませてから古本市に舞い戻った。
広島はこの夏一番の暑さだという。梅雨も本日明けた。「藤原惺窩 林羅山」「佐藤一斎 大塩中齋」を買うのはわたしくらいしかいないという妙な自負があった。やはり売れ残っていた。躊躇なく2冊を買った。岩波のこの装丁が好きだ。古典にふさわしい厳粛感漂う重厚な姿がいい。本文も格調の高い日本語で書かれている。わたしの古典好きはこのシリーズの賜物だ。