ハローワークで求人の受付が始まった。7月以降の求人票公開に向けて、学園に『嵐の前の静けさ』が訪れている。向学のために挑んだ技能検定の学科試験で合格点を取ることができた。実践面ではともかく、知識面で水準を下回っていないことの証くらいにはなる。現職に留まることが決まったら、秋口から実技試験の準備に入る。
今日、「Being and Nothingness」by Jean Paul Saretreが届いた。ジャン・ポール・サルトル著「存在と無」の英語版だ。松浪信三郎 訳「存在と無」は読むほどに理解が難かしくなっていく。こちらの頭が固過ぎるのか、松浪さんの翻訳が拙すぎるのか決着をつけておかなければならない。
フランス語の原典か英訳かで迷った挙句、たまたまヤフオクで落札したのが英語訳の方だったのでテキストにした。学生時代の第二外国語はドイツ語で、フランス語には馴染みがない。フランス語原著を落とすことができなかったのは神のご加護か。主語と述語が明らかな英語の構文は松浪さんの難解な翻訳よりも親しみ易い。
クライエント・来談者中心のセラピーを標榜するロジャーズが実存主義の影響を受けているのは明らかだ。かれのカウンセリングにはドグマ(固定観念)がない。さて、ロジャーズはハイデガーを学んだのかヤスパースなのか、サルトルを学んだのかメルロ・ポンティなのか、または、自身が実存主義者なのか、・・・興味が尽きない。
実存主義というと、例えば、ハイデガーはサルトルを実存主義者と認めていない。個性的な思想家が多く多様性に富む思潮なのだ。
日曜日に実施された国の技能検定・学科試験の問題と正解が2日後の昨日、実施団体である協会からネット上に公開された。正解率が7割以上で学科試験は合格だ。8割から9割はできたという自信があった。問題用紙に書き留めておいた解答で確認をしたら前半の20問が全問正解だったので、ひょっとしたらパーフェクトかと小躍りした。ところが世の中そんなに甘くはない。残り30問の正答率は7割すれすれで、かろうじて正解率を8割台に乗せることができたという惨状だった。問題の読み直しもしないで100分の解答時間を70分足らずで退室したのだから、ま、こんなものだろう。それでも無事、一番目のハードルはクリアできたようだ。
この類の資格試験や技能検定に挑戦する中・高齢者に対して、『他人のキャリアの心配をする前に、自分の身の振り方を先に考えてみた方がいい。』という意見を述べるひとがいる。確かに一理ある。しかしキャリアについて学ぶと、ひとや社会をより深く理解することに繋がってくる。これまでとはかなり異なった世界観でひとや世の中をみることにようやく慣れてきた。心理学やカウンセリングの基本を学び始めて7年になる。6年前に、上から目線でエラッそうに自分のキャリア論を私に押し付けた、あのアホなカウンセラーは今頃どこで何をしているのだろう。