むかわの阿呆演劇日誌

演劇についての劇日誌やつれづれの演劇、映画の感想や日々のつぶやき。写真もあげます。

現代演劇迷想記 18.1.24 止まる

2018年01月25日 15時59分25秒 | 演劇日記
昨日は仕事終わりにかけこみで、京都ロームシアターにいく。

何気なく、Ghostという作品企画を京都新聞でみて、気になった。

元ダムタイプの高嶺格さんの作品。

「歓迎されざるもの」

舞台真ん中、演者らしきひとが、それは別の画面からみると、舟にのり浮かんでいる、また、別の画面には、壊れた舟に誰ものっていない。

そして、
すぐに入ってみたときは彼女は映像にうつしだされているのかと、実体感がない。マイクから語られのは詩人たちの詩であった。

また、その空間には大きな鏡でもうつしだされて、さらに、見る感じは多様になる。

ただ、じっと耳をすませば、ことばがはいってくる。

世界の本質へ向かっていくことばたち。

日々の用事が意識をもたげたら、流していってしまうだろう。

なんとか、止まった。

そして、これはなんであるのか。
みながら、考えた。

こういう感覚を忘れている自分に気づいた。

「歓迎されざるもの」

これは便利、簡単、わかりやすい、お手軽、生きている、楽しい、ものからはずれていくもの。

難しい、複雑、困難、死んでいく、苦しい、そして、立ち止まる、下る。

これは北からの海岸についた漂着物から思い描かれたものだと。

ゆるやかに、耳をすませば、はいってくるものだった。

会場をでるときのまぶしいがどこか漂う光りに忘れている時間が流れて、

それから、しばらく、私は外界からとじた孤独にいれたのだ。

立ち止まる。

この文章も、久しぶりに、こうしてかく。

はじめての、京都ロームシアターはいい感じではいれた。




高嶺格作品「歓迎されざる者」

高嶺格 TAKAMINE Tadasu

美術家の高嶺格は、特定の表現メディアを持たない。これまでパフォーマンス、ビデオ、インスタレーションなど多岐にわたるメディアを横断しつつ、国/性/言語などに言及する社会性の強い表現を生み出してきた。特に近年では、演出家として「KYOTO EXPERIMENT 京都国際舞台芸術祭」で継続してパフォーマンスを発表している。本作は、ロームシアター京都ノースホールの構造を生かし、朗読というシンプルな表現を用いながら「目の前で行われている朗読が、別の時間/空間に仮想的につながる」ことを実現するため、複数の分野から技術者を招いて制作された。
協力:(株)ライゾマティクス、TYO、TYO Drive、岩田拓朗、岩川洋成(共同通信)、福島幸宏(京都府立図書館)





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