5月25日、ミネソタ州ミネアポリスの路上で、警官が身動きできない状態の黒人男性ジョージ・フロイド氏の首を膝で「8分46秒」抑え続けて殺した。警官が男性を拘束した理由は「偽札利用容疑」であり、怪しいと疑いをもったからである。
白人警官はなぜ黒人を殺害するのか 日本人が知らない差別の仕組み
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今日は二つの異なる点からコメントしたい。なお、コメントする前にアメリカを含み海外生活も長くしており、米国の文化と歴史、そして彼らとの多様な付き合いを通じて良くも悪くも理解はしているし、私自身も日本人として色々と差別も受けてきました。
一つは日本でこの件についてコメントする人に向けてです。コメントするのはよくないとは言いませんし、意見があるならしっかりと意見や主張を含めて表明すれば良いと思います。ただアメリカ人コメンテーターのモーリー・ロバートソンさんも軽く言っていましたが、「あまりにもおかしなコメントはさすがに叩かれても」と。芸能人がとかスポーツ選手がというラベルで見るのではなく、なにを言っているのかが重要であり、そのコメントに意思を持っているかだと思います。軽い気持ちで、流行だから、ウケを狙ってというコメントは軽く見えるし売名行為に見られても仕方ないのではとも。
二つ目は、白人警察官の立場とメンタルについてです。銃社会であり、相手も銃を持っている怖さ、そして白人社会の中では高い位置にいない場合が都会ではあります。アメリカの差別は、なにも白人と黒人だけにあるのではなく、黒人間にもあるし、白人間にもあります。差別される側にいる白人警察官が、より立場の弱い黒人に向けてどのような感情のはけ口にするかと考えてみてもらえればと思います。長い歴史と階級社会と複雑に絡み合った状態のなかで、進歩していない社会があり、変わらない社会に対しての不満が常に至るところにあるのがアメリカなのです。白人警察官がやったことは許されることではないし、毎年のように起きていることでもある。そして、黒人だけでなく白人も含めて、略奪をしている。人種差別だけの視点で語らずに、もっとシンプルに差別のある社会という視点で見てもらえればと思う次第です。