今日の目黒川
不穏な様子の空
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5月の終わりに、久しぶりの非日常体験をしてまいりました。
宮本亜門演出「サロメ」の観劇です。
予習は、光文社古典新訳シリーズ、平野啓一郎氏の「サロメ」で。
「妖艶」「官能的」などというものが排除された今回の「サロメ」で
主役のサロメを演じた多部未華子、ぴったりの配役でした。
彼女の甲高い叫び声は、それ自体が「若さ」の象徴になるし、
ドスのきいた低い脅し声や少々乱暴な行為には、自分の意のままにしたいという
「わがままさ」やわがままを通すことに対する「容赦のなさ」や
自分以外の人はどうなっても構わないという「残酷さ」をも感じるし、
シリアの兵士を思い通りに操ろうとするときの声の使い分けは、
まるで3歳の少女が父親におねだりするときのような「無邪気さ」に溢れています。
「エロ」が抜けた、多部未華子演じるサロメには、少なくない数の女性が
共感できるのではないかなぁと思った次第です。
ところで、天井から血が流れてきて、舞台を血の海にしてしまうという最後のシーンは
わたしの中では完全にあれです、「
デクスター」です。
曲もかぶっていたような・・・
でも、とにかく、新国立劇場・中劇場「サロメ」お勧めです。
必見です。