この時期のニューヨークは最高です。
オペラやクラシック・コンサートが本格的にシーズン入りし
毎日のように
カーネギーホールや
メトロポリタン歌劇場で
何かしらの催しがあるのです。本当に毎日のように!
通勤路にカーネギーホールとメトがあったため、仕事が早く
終わった日は、当日券を求めちょっと寄り道。この当日券というのが
カーネギーだったら10ドルぐらい、メトだったら24ドルくらい。
こんな値段で事前予約なしで、一流の演奏やオペラが楽しめるのです。
ほくほく~
日本だとこうはいかない。
特にオペラの場合は、何ヶ月も前にウン万円はするチケットを
押さえておかなくてはいけないのだもの。例えば、11月上演予定の
オペラのために、5月にはチケットを購入しておくというように。
アメリカ人は意外にカジュアルな服装。普段着でフラッと寄りました的な
聴衆がけっこう多く、かしこまった感じでないのもとっつきやすくて良い。
でもでも、ガラ・コンサートともなれば、さすが上流階級の人々は
男性はタキシード、女性は素敵なイブニングドレスや高級アクセサリーに
身を包み、リムジンで乗り付けます。レッド・カーペット上をにこやかに
挨拶を交わしながら進み、開演前のひと時をバーでグラスを傾けながら
おしゃべりに興じて過ごします。この日、カーネギーホールの入り口の照明が
いつもより煌々としているように感じたのは、気のせいではないでしょう。
こういう上流階級の人々が「寄付」という形で、オペラや交響楽団を
支えているのです。コンサートホールや楽団の維持、舞台の経費など
莫大な費用は観客からとるチケット料金だけではまかなえません。
この大掛かりなエンターテイメントを支える上流階級の寄付があって
こそ、シーズン中は毎年変わらず、毎日のように演奏会やオペラや
バレエが上演でき、10ドルの当日券も実現可能なわけなんですね。