最終日のお昼はI氏お勧め鉄輪のここちカフェむすびのを予定していましたが、あいにくお休みでしたので、鉄輪バス停留所の近くにある三ツ星レストランに行くことにしました。鉄輪のそれほどにぎやかではないメインストリートの十字路の角にある三ツ星食堂は、吉田篤弘著『つむじ風食堂の夜』をほうふつとさせるお店です。つむじ風食堂にはこだわりの料理を出す無口な店主が登場しますが、三ツ星食堂の店主もおいしいものをリーズナブルに食べさせたいという熱い思いを持ったシェフのようです。
店内は思ったより席数が少なく、奥の方にテーブル席が5つほどあったでしょうか。店内はクリスマスの装いで、こまごまとした装飾品が窓辺や壁に飾られているのに静かな統一感があって、大変落ち着いた安心感がある空間になっています。窓の3つの星のデコレーションがかわいらしかったです。この日、先客は年配の女性客が1組と、おしゃれな男性客が一人でした。栗のスープがお勧めだったのですが、あまりお腹が空いているわけではなかったのであきらめましたが、おしゃれな年配の男性が栗のスープをおいしそうにいただいているのをみて、かなり後悔しました。
ランチにはサラダがついています。黄色い縁のお皿が気持ちを明るくし食欲も刺激してくれます。洋食屋さんですが、「お箸のほうが食べやすいですよ」と、ナイフとフォークの他に、サラダと一緒にお箸を出してくれたのもうれしい心遣いです。というのも、わたし、ナイフとフォークでサラダを食べるのが本当に苦手なのです。もう少しテーブルマナーの練習をした方が良いのでしょうけど、日本にいるときはお箸もあるし、ついつい怠けて今日まで来てしまいました。なので、三ツ星レストランの奥様の心遣いには心底感謝しました。
ハンバーグには美しくグリルされた野菜が添えられており、たっぷりかけられたデミグラスソースはトマトの風味が爽やかで、とてもおいしかったです。
オムライスは最近では珍しいと思うのですが、そしてこの方がわたしは好きなのですが、薄い卵で包まれており、デミグラスソースはハンバーグにかかっていたのと同じくトマトの風味が爽やかです。オムライスの上にのせられたネギが和風風味を添えていて少し珍しいのですが、おいしかったです。
食後のコーヒーと一緒に出された木製の丸い容器は砂糖の入れ物で、アイヌの民芸品だそうです。洋食屋さんと民芸品とは意外な組み合わせですが、この空間にはとてもマッチしていました。夜のコースの評判がとてもよいようなので、機会があれば夜に訪れたいと思います。