渡り鳥の休息地

社会人アマチュアギター弾きNa-Neの頭ん中。
滞る割に突如アップする不定期ぶり。
北極星を見失って漂流中。

2016年5月3日 - ご当地物見遊山 (中央区→港区)

2016-05-03 | 
前回記事で挙げていた国展のチケット、
2枚あったので一緒に行けそうな方を
探していましたが、急なお話だった上、
美術に強く関心を持っている方が身近
にあまりいないということもあり、
結局1枚しか使えませんでした。

そこで、当初は予定していなかった
美術展の観覧をねじ込み、また美術館
のハシゴ、やっちゃいました

ハシゴは、行きたい施設のあるエリア
が離れているとそれだけでハードスケ
ジュールになるので、1人の時しか
できないと思っています。

二つ目に行く施設の閉館時間がかなり
ネックになります。

これは経験してだいぶ実感したこと
ですが、前の記事でも書いたように、
鑑賞時間を十分確保するにはそれ以外の
時間(移動・食事・休憩その他諸々)の
短縮を目指さねば実現できません。

鑑賞時間もくせ者で、人気のありそう
な展覧会は、来場者が非常に多くなる
為、クーポンを入館券と引き換える時
(チケットの受付時)や鑑賞中に発生する
列の進行スピードなどもイメージして
おかなければいけません。

それに年間たくさん行く予定ならば、
極力トータルコストを抑えたい。

そこで、電車やバスの一日券とお得な
クーポン冊子(割引券、入館・観覧無料
券など、内容は施設や対象の展示に
よって様々)を併用し、一日他に用事も
特になく完全に自由に動ける日を決めて
イメージをしながら計画を実行します。

こういう時、何故か天気に恵まれ易い
のは幸いです。
雨など降ると、来場者数や交通事情への
影響も考慮する必要が出てきますし。

効率を考えながら目的地を考えると、
行ったことのない場所を選ぶことも
あり、自分の中の意外性を楽しむ
きっかけにもなります。

今回も二箇所とも行ったことのない
場所でした。

一つ目は三井記念美術館。
ここへは大手町の駅から東京駅の
八重洲口方面へ徒歩で抜け、バスの
ターミナルにある停留所から都営バス
で、停留所「日本橋三越」に移動して
行きます。


周辺にある三越本店や日銀や現・三井
住友信託銀行の建造物も、歴史を
垣間見れる風景の一部ですね。
本当は日本橋そのものも撮影したかった
のですが、時間がなく断念。







所在地だけ見ると分かりにくいですが、
この美術館の入り口は、日本橋三井
タワー1階のアトリウムにあります。
(こういうのも事前に調べておけば、
到着時に迷う時間を短縮できると思い
ます。)


見た展覧会は、『特別展 無形ユネスコ
文化遺産登録記念 北大路魯山人の美
和食の天才』。

お恥ずかしい話、魯山人のことは、
漫画『美味しんぼ』の話の中で登場
するイメージぐらいしか知らず、陶芸
などの作品そのものは見たことがあり
ませんでした。

幸いあまり遠くない場所での開催で、
この目で見る良い機会だと思い立った
のです。

激しい生い立ちで傍若無人だったとは
いえ、これほどグルメと芸術界に強い
影響力をもたらしたのは、人を惹き
つける程のセンスと技術があったから
なのは揺るがない事実…。

そう考えると、作品を遺すということ
は、自身の存在の証明のようにも感じ
られます。尊いことですね。

館内の作品の撮影は当然ながらNG。

でも、展示スペース外でこんなものを
見れました。

現在は使われていない書庫の重厚な扉。


こちらは稼働中のエレベーター。


三越のデパートにあるような、全ての
扉が同一方向に開くタイプのものです。
このレトロ感、大好き

午前中のうちに予定通り鑑賞を終え、
即、次の美術館のある乃木坂に移動。
ランチは3月に宮川香山の展覧会で
行ったばかりの六本木ミッドタウンで
と決めていました。




東京都交通局と東京メトロの企画で、
一日券を提示すると、所定の施設で
それぞれ優待を受けられるのを知って
いたので、対象であるミッドタウンで
ワンデーパスを提示し、そこにある
いくつかの飲食店で受けられる割引や
サービス(ドリンクサービスなど)の
特典を受けられるクーポンをインフォ
メーションカウンターで貰いました。

どの特典を受けようか悩みましたが、
各店の混み具合から比較的空いていた
ダイニングバーを選び、注文した
パスタにワンドリンク無料で付ける
ことにしました。
暖かい日で、喉も渇いていたので
ちょうど良かったです。


順調に食べ終えたところで、メインの
目的地、国立新美術館に移動。


大正時代から続く、歴史ある国展。
以前は東京都美術館で開催していた
んですね。



この個性的なデザインは、黒川紀章に
よるものってご存知でしたか?

彼の作品の一つである中銀カプセル
タワービル、耐震面絡みでもしも、
建て替えられるようなことがあったと
しても、当時のデザインをあまり損ね
ないよう上手くやって欲しいですね…。
昭和の高度経済成長期を象徴するような
面白い建物なので、ご存知ない方は
ここ、見てみて!↓
http://www.nakagincapsuletower.com/

驚いたことに、資料と写真部門の作品
以外は撮影自由でした

でも画像のこうした場への掲載はNG
っぽいので、こちらでは割愛させて
頂きます。

基本絵画を中心に観に来たのですが、
他に版画、写真、染物、彫刻もあり、
出店数も多く、かなり見応えがあり
ました。

そのため階層も多くて、後半時間も
想像以上に押し、じっくり見切れなく
なってしまいましたが、自分の中で
これぞ!という作品は優先的に眺めて
きました。

国展は一日かけて見るものかもしれない
と、一つ覚えました。
まるで楽器フェアのようなボリューム。。。

そして思いの外、彫刻に惹かれた自分
がいました。
これは新しい発見。
立体物もいいね!
特に木を削ってみたくなりました(笑)。

今思うと学生時代、何故こんな方法で
美術館めぐりをしなかったのかと悔や
まれましたが、調べてみたところ、
あの頃はまだこのミュージアム
ぐるっとパスは存在していなかった
からですね

2003年(平成15年)の4月が最初で、
江戸幕府の開府(1603年)から400年目
を記念した事業として始められたそう
ですが、都内に住んでいても知らない
まま過ごしている方は結構いらっしゃ
るのではないでしょうか。

かなりお得なので、ご存知なかった方
は是非ご都合に合わせて使ってみて
下さいね~

んー充実した一日だった!