渡り鳥の休息地

社会人アマチュアギター弾きNa-Neの頭ん中。
滞る割に突如アップする不定期ぶり。
北極星を見失って漂流中。

ごめん遊ばせ

2016-10-06 | 
集合住宅の自宅にいると、どこから
ともなく季節を問わず、チューニングも
あやふやな不安定なリコーダーの音が
聞こえてくる時があります。

もうかれこれ数年そんな調子なんです
が、以前聞こえてきた学校唱歌の
『さくらさくら』は卒業したらしく、
今はどうやら『糸』(中島みゆき)が
熱いらしい。

本来伸ばすべき箇所を、あまり間を
空けずにすぐ次のフレーズに移る癖が
あるよう(肺活量が乏しいのか、ただ
せっかちなだけなのかは不明)ですが、
そんな時ドリフばりにズッコケる
リアクションを密かに取っていたことは
内緒です。

夕方だけでなく、平日私が体調不良で
たまたま仕事を休んだ日も日中聞こえて
きたことがあったので、幼稚園や学校に
通っている子供ではどうやらなさそう。

「秋深き 隣は何を する人ぞ」

これは私が好きな俳句の中の一つで、
有名な松尾芭蕉の句ですが、秋に入って
一層味わいが増したように感じます。
季節と共にある文学もたまにはいい
ですね。
(子供の頃俳句や短歌が好きだったけど、
最近またその良さを再確認して自分も
詠んでみたくなってきました。当時は
詠んだ句が雑誌に掲載されたことも
あるぐらい、よく作ってました。
案外名句ってオチがなくても純粋に
思い入れのある情景を表すだけでも
成立している場合があることに気付き
ます。
「道のべの 木槿は馬に 喰はれけり」
も芭蕉の句で、正岡子規からは酷評を
受けたようですが、旅先でむくげの花に
見とれていたら、乗っていた馬に
食べられてしまったという、平和で
ほのぼのとした光景をストレートに
切り取った句のようで、微笑ましくて
好きです。)

…話を戻します

その音の主、実際には上の階なのか
下の階なのか、それともお隣さんなのか
は未確認ですが、音量からするとその
いずれかだと勝手ながら思っています。

長年耳にしてきましたが、あまりの
レパートリーの少なさに内心、“今日
ぐらいは他の曲も聴きたいYO!”と、
既に日常風景の一部になっていたりして。

“これ、いつまで聴こえてくるのかなぁ。
きっとお年寄りだろうなぁ。
そういえばここしばらく、聞いてない
気がするなぁ。
病気して入院でもしてるのかな?
いや…それとも…
あぁっ!まさか…?!”

そんなことを考えていたある休日、
なんとまたあの『糸』が聞こえてきた
ではありませんか。

ホッとしたと同時に、聞かなかった間に
こっそり用意していたコード譜と、
エレキギターとアンプをスタンバイ。

よし、一丁仕掛けてみるか!

昼間だしちょっとぐらい許してちょ。
若干ボリュームを上げ、イントロから
アウトロまで通して弾き語り、それを
何度か繰り返してレッツセッション!
あちらさん、気付いたかな?


………あ。。。『アシタカ攝記』に
変わっとるやないかーーーい!
(もののけ姫のあの曲ね。)



レパートリーが増えたようです。