失われたメディア-8cmCDシングルの世界-

50円とか100円で叩き売られている8cm CD singleを見るとついつい買ってあげたくなることはないか。私はある。

「なごり雪」 イルカ 1975年、永田真代 1993年

2012-03-07 | 
オリジナルはかぐや姫、1974年。有名なカヴァーと、無名なカヴァーを並べて。なぜか2枚ともカップリングが小田和正関連。

左、イルカによるカヴァー。1992年に8㎝化。

①なごり雪
作詞・作曲:伊勢正三、編曲:松任谷正隆
かぐや姫はこの曲をシングルにしなかった。南こうせつは「神田川」の次のシングル候補と考えていたらしいが、レコード会社の意向で却下されたようだ。かぐや姫は翌年解散。その後にイルカがカヴァーして大ヒットになった。さすがに今さら説明するのもどうかと思うような大メジャーな名曲。かぐや姫ヴァージョンでの伊勢正三のソフトな歌唱は「優しさ」が前に出ている気がするが、このイルカのカヴァーは凛とした「強さ」があるように思う。どちらが時代を超越できるかといえば、イルカヴァージョンかもしれない。
バックは吉川忠英(AG)、鈴木茂(EG)、後藤次利(B)、村上秀一(Dr)らしい。ストリングス、ハープも入ってる。どうしてもアコギのイメージが強くて、エレキなんて入ってたっけ?と思ってしまうが、改めて聴くと茂さんの控えめな仕事がいい味を出しているんだな。

②FOLLOW ME
作詞・作曲:イルカ、編曲:小田和正
こちらは1981年のシングル曲。イルカのオリジナル曲を当時オフコースの小田和正がアレンジ。オクターブ上がるサビでのがなり声がポイント。

定価800円、中古で100円。
イルカの写真。裏も同じ写真をモノクロで。


右、永田真代による知られざる残念カヴァー。

①なごり雪
作詞・作曲:伊勢正三、編曲:小野沢篤
うーん、ひとことで言って駄カヴァー。歌が弱い(直球)。イルカがいかにいい歌を歌っているかを確認するのには最適。

②時に愛は
作詞・作曲:小田和正、編曲:小野沢篤
オリジナルはオフコース、1980年のヒットシングル。いい曲だな。女性が歌うのはちょっと新鮮に感じるけど、やっぱりカラオケ大会レベルかな。

③④カラオケ

定価1000円、レンタル落ち50円。
永田真代さんのディスコグラフィー上は、ダンス志向のアルバム3枚を1990~1991年にリリースしたあと、キャリアの最後にぽつりと出したアルバム未収録シングル。ベスト盤とかないのでまるごとレアトラック状態。ジャケも予算かけてない感ありありで、引退前に記念に一枚ってところかな。



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2 コメント

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何たる偶然 (3rd=D)
2012-03-22 01:38:47
カップリングが共に小田関連とはすごい偶然ですね。
演奏陣を見る限り、当時の音をCD化という感じですね。カップリングは変えてありますが・・・。
かぐや姫、イルカは勿論知っていますが、駄カヴァーは知らなかったですね。それが普通でしょうけれども・・・。
時々こうした謎カヴァーって存在しますね。

この記事を見て思い出したのが、菅原やすのりさんの短冊「SAILING」です。
まず自作もする歌手が何を考えてこの選曲をしたのかという所です。この楽曲は俳優の水谷豊さんが1981年のLPで歌った曲をカヴァーという何とも「?」な企画でした。
作詞:松本隆/作曲:山梨鐐平という事で特別な理由があるとは考えにくいのですが・・・。

また脱線してしまいまして失礼致します。
幸か不幸かこの短冊も永田真代さん同様FOR LIFEからのリリースでした。
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Unknown (nakamura8cm)
2012-03-22 17:33:22
こういうスタンダードをカヴァーするってのは、どういう狙いなのか?いつも不思議に思ってしまいます。

菅原やすのりさんの件、やっぱ「好きな曲だから」ってことじゃないでしょうか(聴いたことないけど…)。知られざる名曲を自分が紹介して広めたい!という気持ち?イルカもそんなことを考えながらレコーディングしたのかもしれませんし。
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