失われたメディア-8cmCDシングルの世界-

50円とか100円で叩き売られている8cm CD singleを見るとついつい買ってあげたくなることはないか。私はある。

「セクシャルバイオレットNo.1」 桑名正博 1979年

2015-09-04 | 
桑名正博の5thシングルにして最大のヒット。おなじみタイムスリップグリコシリーズで8㎝化。

①セクシャルバイオレットNo.1
作詞:松本隆、作曲:筒美京平、編曲:桑名正博&ティアードロップス・戸塚修
ソロデビュー曲「哀愁トゥナイト」(1977)から6枚続けて松本・筒美コンビの作品を歌ってきた桑名正博のグラム歌謡。改めて聴いてみると、イントロのテクノ風味に時代を感じる。YMOの1stは前年に出ていたけど、2nd『ソリッド・ステイト・サヴァイヴァー』はリリース直前。結構このアレンジは当時の歌謡界では斬新だったのでは?メランコリックなAメロから「フッ・フッ・フッ 色っぽいぜ」と唐突なフックをへてタイトル連呼のサビへ。確か松本隆初のオリコンNo.1シングルだったような。詞の完成度はレジェンドレベルとは思わないけど、松本隆ヒストリーでは重要曲だったのだろう。
先日の風街レジェンドでは息子の美勇士がこの曲を歌った。コンサートパンフレットから松本隆の言葉「化粧品のCMソング。『セクシャルバイオレットNo.1』というどうにもこうにも納得のいかないコピーありきだった。京平さんと相談して、ここは逆転の発想でいこうと。このフレーズをあえて連呼してしまおうと。」このクドさがNo.1につながったのだろう。パンフレットの最後には出演者のコメントあり。美勇士は豪華出演者の中で最も長い文章を寄せている。「You make me feel good」の部分は、自分でも歌っていてドキドキするとのこと。サビ前に呟くように歌われるこのフレーズは、私もこの曲のキモだと思う。
レジェンド出演者で最年少の中川翔子は、自分の持ち歌「綺麗ア・ラ・モード」(2008)があった。次に若い美勇士はシンガーとしてのキャリアがほぼないに等しいのに、あの大御所たちの中に放り込まれて相当な緊張だったと思う。でも堂々と歌っていて、偉かった!

食玩の常、B面曲は収録なし。

定価不明、中古で100円。
シンプルに男前をアピールするジャケ。翌1980年、アン・ルイスと結婚し、その翌年に美勇士が誕生。


右はアン・ルイス「豹柄とPink」裏ジャケ。カップリング曲「So in Love with You」が美勇士とのデュエットだったので、裏に登場。


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